真っ白な 千ヶ峰
兵庫 加美町

 朝起きると真っ青な空。これは展望がいいよ、と千ヶ峰へ向かう。加美町の入り口近くに救
急車が止まり、軽自動車がひっくり返っている。路面が凍結していたようだ。
 加美町に入ると、雪が舞い始め路面が白くなっている。急にスピードを落とし、スリップしな
いように運転する。

 ハーモニーパークを抜けて三谷登山口に到着すると、一人の女性が車のそばで準備をして
おられる。N山さんだ。我々が準備をする間待っていただき一緒に出発する。N山さんは、千ヶ
峰に通って丸7年。昨年は70数回登られたという。蛇山オフ、向山のヒカゲツツジオフ、貴公
子さんの誕生日オフ(愛宕山・五大山)にも来ていただいている。
雄滝 谷を歩く
 登山口はほとんど雪はないが、登るに従い徐々に雪の量が多くなってくる。数条の流れを落と
す雄滝を過ぎ、谷に沿って歩いていく。
 
つらら
 つららがだいぶん成長している。まだまだ長くなるだろう。冷え込みはこれからやからね。N山さ
んは、今年になって今日で5回目千ヶ峰。昨日はもっと雪が多かったそうだ。
植林の中を歩く 雪の尾根

 谷を離れると、雪が多くなってきた。急な尾根の途中でアイゼンを付ける。今日はアイゼン訓練も
したかったのだが、滑りやすい雪の上を快適に歩くことができる。
 岩座神コースと合流するとなだらかな道。三谷コースでいちばん好きなところだ。しかし、今日は
雪もよいで周囲がガスっている。
 山頂に近づくに従い雪の量が多くなり、吹雪になってきた。
白い山頂 ツェルトの中で昼食中のグループ

 最後の急登を登り切ると真っ白な山頂。残念ながら雪雲で展望はない。単独行の男性が一人。
N山さんのお知り合いのようだ。我々がザックを置いて休もうとしている間にN山さんは記帳をして
下山されるという。4月に向山で遭うことを約し、下りて行かれた。

 5,6人のパーティーがツェルトをかぶって昼食を摂っている。
「あれ、暖かくていいねえ。」
我々は、震えながらおうどんを食べている。いくら熱い物を食べても冷えた体は温まらない。父た
ぬきはあまりの寒さに、
「テント持って来たらよかったなあ。」と何度もつぶやいている。
またに山が少し顔を出してきました。

 しばらくすると雪は少し小降りになったが、展望はのぞめそうにない。手がかじかみ、足も冷え
てきたので下山の準備にかかる。その前に、無線でOAPさんをコールしてみると、タイミングよく
繋がる。笠形山の登りとのこと。あちらは晴れているらしい。千ヶ峰から少し南へ行っただけなの
にずいぶんちがうものだなあ。KDT斉藤さんからブレイクが入り、しばらく3局で交信し、下山する。
 ガスが少し切れ、白いまたに山が姿を現す。雲が流され、冷たい風とともに雪がまた舞ってき
た。
白くお化粧した木々 雪の谷
 来た道をもどり、登山口に下りたつ。頂上はあれほど寒かったのに、ここは陽が少し射している。
 帰路、車から振り返ると千ヶ峰はまだ雲の中だった。

 尚、我々が登った翌日、千ヶ峰から加賀の白山が見えたという。
行った日 05 1/9(日)
行った人 たぬき二人
山行タイム 三谷登山口9:10〜頂上10:40−11:50〜登山口13:00
2.5万図 丹波和田


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