|
|
|
|
キレンゲショウマ |
|
|
|
5月に訪れたばかりの剣山、今回は14人のグループ登山である。おめあては、天涯の花 キレン
ゲショウマ。鹿の害で花が少ないと聞いたがどうだろうか。期待と不安を抱きながら四国へ向かう。
前夜遅く、見ノ越に着く。民宿まつうらさんに宿泊。遅い夕食をいただきながら、翌日の打ち合わせ
をする。普段は9時始発のリフトが夏季は7時に動き始めるという。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
リフト乗り場で |
|
リフトを降りるとクガイソウが迎えてくれる |
|
|
8時に宿を出発し、乗り場へ向かう。朝のうち降っていた雨もやみ、雲が幾分高くなってきたようだ。
雨にあわないことを祈りながらリフトに乗り込む。観光登山リフトのHPをプリントアウトして持参すれば
10%引きになる。これは団体割引と同じらしい。
リフトは標高1400mから1700mの西島まで15分で一気に上がる。塔ノ丸、丸笹山が大きく見え
西には端正な三嶺。どこかからホトトギスの声が聞こえる。5月にも聞こえたが、同じ鳥だろうか・・。
リフトを降りると、早々とクガイソウやシコクフウロが出迎えてくれる。キレンゲショウマも一株あり、花
は開花直前。この株はここに移植したものだろうね、たぶん。
我々の前にリフトで登った20人ほどの団体はリーダーのかけ声にあわせて準備運動のストレッチ。
その前を通って、まずは刀掛けの松へ向かう。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
刀掛けの松 |
|
|
|
刀掛けの松までは階段などの急登の道。先頭のスピードにあわせようとメンバーはかなりしんどそ
う。道沿いにはタカネオトギリが満開。5月、コミヤマカタバミがたくさん咲いていたところは、この黄
色い花に交代している。
刀掛けの松で後続を待つ。ここからどのコースを歩くか思案のメンバー。結局、全員一ノ森方面へ
歩くことに。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
山々の重なり |
|
|
|
刀掛けの松からは東方面がひらけ、山々が墨絵のように重なっている。見上げると頂上ヒュッテ。
尾根の直登コースは急なのでしんどそうである。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
不動の岩屋 |
|
おくさり 人が一人通れるほどの隙間 |
|
|
案内板によると、キレンゲショウマの花の時期は行場付近は一方通行になっているそうだ。5月に
歩いたコースは、東から西に歩くようになっているので、分岐で右の道を行く。斜面にはまだ新しい鹿
の足跡。キレンゲショウマの花が案じられる。足下にかわいい花、ヒメフウロが咲いている。シコクフ
ウロよりもかなり小さい。カニコウモリの花は地味な花ではあるが今を盛りとたくさん咲いている。
しばらく歩くと不動の岩屋。近寄ると洞窟から涼しい風が吹き上げてくる。下に降りられるようになっ
ているようだ。天然のクーラーの前でしばしたたずむ。
急な斜面をトラバース気味に下りていくと、
「あった!!」
キレンゲショウマの黄色い蕾が今まさに咲こうとしている。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
キレンゲショウマ |
|
|
|
「おくさり」を挟んでキレンゲショウマが群生している。まだ蕾だが、開き始めたものも・・。
「天涯の花」を読んでからずっと会いたかった花。儚い花という印象だったが意外に固くしっ
かりした花びら。宮尾登美子さんは、行場の下に咲くキレンゲショウマに、ヒロインをダブら
せていたが、凛としたその姿は珠子の生き方そのものかもしれない。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
両剣神社 |
|
|
|
キレンゲショウマと別れ、ガレた道を下っていく。
「どんどん下ってるよ。」
メンバーは心配そう。
両剣神社で古剣神社からの道と合流する。5月はこちらの道を歩いたが、今は一方通行で、東か
ら西へしか歩けないようになっている。
グループは前後に分かれ、後続隊の声が上の方から聞こえる。全員元気に歩けているようだ。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
谷から落ちる小さな沢を渡る |
|
後続隊も追いついてきました |
|
|
ここから一ノ森へはあまりアップダウンがない歩きやすい道。5月にヤマシャクヤクが咲いていたお
花畑で一休み。まだ花には早い葉っぱばかりのテンニンソウの群落が目を引く。
谷から流れる小さな沢を渡り、静かな道を歩く。いつのまにか後続隊が追いついてきた。コヨウラク
ツツジも葉ばかりになり、夏の林間は花が少ない。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
全員、殉難碑に到着 |
|
クガイソウとイブキトラノオ |
|
|
平行道に少し飽きてきた頃、殉難碑のある一ノ森と二ノ森鞍部に出る。夏の陽が容赦なく照りつけ
蒸し暑い。刀掛けの松から1時間15分で全員元気に到着。案じられた天気も心配なさそうだ。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
一ノ森山頂からジロウギュウ、剣山 |
|
静かな一ノ森ヒュッテ |
|
一ノ森へ行くというTさんの後につき、ヒュッテへ行ってみる。他のメンバーは一ノ森へ行かずに
二ノ森から剣山へ向かうようだ。ヒュッテの周りはお花畑。クガイソウ、イブキトラノオ。シコクフウロ
の花では短い夏を惜しむように蜂が無心に蜜を吸っている。レイジンソウはまだ蕾。無線で高松の
局長さんとお話しし、山頂へ登る。
山頂からはきれいに並んだ剣山とジロウギュウ、その間に三嶺。何度見ても見飽きない景色だ。
走るように下りるTさんを追いかけ殉難碑へ下る。二ノ森で先行するメンバーが手を振っているの
が見え隠れ。だいぶん先を歩いているようだ。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
二ノ森神社 |
|
山頂を眺める |
|
|
シコクシラベを見ながら二ノ森頂上へ。二ノ森神社を過ぎると、ダテカンバの林。しばらく行くと剣
山山頂が姿を現す。
最後の急登を登るメンバーを確認し、ミヤマクマザサの中を山頂へ急ぐ。斜面にはホソバシュロ
ソウ、ミヤマアキノキリンソウ、シコクフウロ、イブキトラノオのお花畑。トゲアザミは山のあちこちに
咲いている。かわいい花たちに見とれていると、いつのまにか山頂に立っていた。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
剣山頂から一の森方面 |
|
|
|
先に到着のメンバーと記念撮影。歩いてきた一ノ森からの道が白い。山歩きをしたことのない人
が多く、全員元気に山頂に立てたことを喜び合う。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
ジロウギュウ |
|
宝蔵石と頂上ヒュッテ |
|
|
三角点のそばに移動し、ジロウギュウや三嶺を眺める。累々と連なる四国の山々、クマザサの
峰々。四国の山の雄大な景色が拡がる。
小腹が空いてきたので山頂ヒュッテで一休み。おでんとあめゆをいただく。外に出ると雨がポツ
ポツと落ち始めた。ついに雨がやってきたようだ。宝蔵石神社に急いで詣で、西島へ下りる。
尾根コースを下りると、刀掛けの松。時計回りにぐるーっと一周してきたことになる。少し休んで
西島駅へ。道沿いには、イワアカバナがひっそり咲いている。
西島駅のそばでお弁当を広げる人々の前にニッコウキスゲが揺れる。
|
|
|
|
|
|
|
|
リフトで下りる |
|
|
雨はすぐにやみ、また明るい空が戻ってきた。まだ山を下りたくないが、後ろ髪を引かれる思
いでリフトに乗り込む。5月のシャクナゲに代わり、リョウブの白い花がリフトの両側に満開。
リフトを降りてすぐのところにバイケイソウ。目の前の木には、何やら木の幹に巻き付いたよう
に花が咲いている。ギボウシだということはわかったが、あとで調べるとウナズキギボウシとの
こと。そういう名前が付いているのであれば、もうちょっとよく見ておくのだった・・・。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
つづさんのお店で |
|
|
|
荷物を民宿に置かせてもらっていたので、そこで着替え、バスに乗り込む。振り返ると剣山が端正
な姿を見せていた。
途中でつづさんのお店に寄り、おいしい手打ちうどんに舌鼓。ごちそうさまでした。
徳島道、高松道、淡路鳴門道、山陽道、中国道、舞鶴若狭道を乗り継いで丹波に帰ってくる。
参加のみなさん、ありがとうございました。 |
|
|
|
|
|
|