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前の週に鉢伏を歩いたが、次は瀞川山あたりかな?とぼんやり思っていた。と、やまあそさんが瀞川滝
から瀞川山に登れるという便り。その滝から瀞川山へ行ってみよう、ということに相成った。
道の駅ハチ北集合なので、時間がかかるだろうと早く家を出ると、7時過ぎには到着。約束の時刻より
も1時間も早い。それならちょっと下見でも、と兎和野高原野外活動センターを訪ねる。ハイキング地図が
ないかと尋ねたが、事務所はまだ閉まっていて施設のカタログだけをもらう。グランドでは、サッカー少年
たちが朝の散歩から帰ってきたところ。鳥取ナンバーの車が停まっていたが、わざわざ鳥取からやって来
てるのだろうか。
兎和野高原から「萩山」という看板に従い、板仕野に向けて林道を走ると、棚田を下ったところに瀞川稲
荷への看板がある。稲荷への道を確認し道の駅に戻る。
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休憩施設から出発 |
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緑いっぱいの道 |
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ちょうど、ニコちゃんを乗せたやまあそ車到着。まずは、下山予定地の木の殿堂へ向かう。やまあそさん
の車で稲荷方面へ。舗装路はやがて未舗装になり、路面が荒れてきたので、体験施設に車を停め、そこ
から歩く。
休憩施設の裏手の道を歩く。夏草で覆われているが、それほど深くないので歩きやすい道だ。サワギク
の黄色が鮮やか。
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瀞川稲荷 |
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おもしろい灯籠 |
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数分で瀞川稲荷の裏手に着く。様々な石碑が建ち、一つずつ見ているとおもしろい。本殿は岩の間の石
段を登ったところにある。瀞川稲荷は養蚕を祀る神で、5月には大祭が行われ、たくさんの参拝者で賑わう
という。
囲炉裏のある建物には猪の剥製があったり、地元の人たちが定期的に来られている様子。それにしても
山深いところにあるね。
瀞川稲荷から5分ほどで林道の終点に出る。東屋やトイレもあり、ここから瀞川滝へ沢沿いに歩いていく。
瀞川滝まで13体の石仏があるという。記念碑には、昭和五八年八月吉日とある。一体目の石仏が沢の入
り口にあり、なるほど新しい。おともの六地蔵も近くに並んでいる。
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大カツラに出会う |
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不動明王 |
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緑したたる沢沿いの道を歩いていくと、大きなカツラの木。床尾山麓糸井の大カツラよりは小さいが、
主幹のまわりをたくさんのひこばえが囲んでいる。
「すごい!」
こんなところでこのようなカツラに出会えるとは・・・。木の前にたたずむと何かしら元気をもらえるような
気がする。カツラの根元にも石仏。イヤリングのようなウリノキの花が咲いている。不思議な花やね。
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双身の滝(岩陰に石仏) |
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岩の上にも・・・ |
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何度か沢を渡り返し歩いていくと、2筋の流れが見える。双身の滝。雨が降らないので水量が少な
いが、上段の滝が二つに分かれ糸のように落ちていく。岩陰には苔むした石仏。
道は滝を巻いて、上に出るようについている。
沢沿いの道は岩が多く、滑らないように気をつけて歩いていく。谷の両側が迫り、いよいよ滝が近い
ことを感じさせる。前を行くやまあそさんの声に顔を上げると、木々の間に滝が・・・.。
ようやく現れた滝に思わず歓声が上がる。
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落差約60m。断崖から上下二段に
分かれて落ちてくる。すばらしい滝の
姿にしばし息をのんで眺める。
「水量が多かったらもっといいのに。」
近くによると、水の飛沫がかかり涼し
い。
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瀞川不動の滝 二段に分かれている |
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我々が涼んでいる間に、やまあそさんは滝からの道を探している。やまごさんからの情報によ
ると、10数年前には滝の右側に道があったそうだが、すでに廃道になってるのか、または先般
の台風で崩れてしまったのか、道は見つからなかった。ガレていて、とても歩けるようなところで
はないとやまあそさん。
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瀞川渓谷を下る |
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オリエンテーリングのポストAが目印 |
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道があれば瀞川山まですぐなのだが、見つからないので来た道を林道まで戻る。やまあそさん
の記憶によると、瀞川林道の途中に、瀞川稲荷への看板があったという。その道がたぶんどこか
にあるはず。ちょうど林道終点のトイレ近くにそれらしき道が見つかる。ナツツバキの木があり、花
が真っ盛り。オリエンテーリングのポストがある。
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平行道を歩く |
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自然学校のハイキングコースなのか、とてもよく歩かれた道。ほとんど水平で山腹を巻いて続いて
いる。地形図を見れば、登りのはずなのに、下っているところもある。
「ちょっとくだってるでー。」
ヤマアジサイが道沿いの木陰にたくさん咲いている。
心配無用。しばらく歩くとつづら折れに上っていく。谷を隔てて、車を置いている体験施設の屋根が
見える。ここまで比較的平坦な道だったので、暑さの中の登りはちょっとしんどい。そろそろお腹も空
いてきたしね。
ブナやミズナラ、クマシデなど、いい雰囲気の森。ホトトギスがのどかに啼いている。軽やかな囀り
はコマドリだろうか。
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尾根の道を歩く |
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太平展望台 |
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およそ30分で尾根に出る。道は兎和野高原と瀞川山の二手に分かれ、我々は瀞川山へ向かう。
まもなく林道に出るだろうと思ったが、林道と平行した道のようで、いつのまにか877.2mの三角
点(三等 点名不栗)を過ぎていた。
緩くアップダウンした尾根にはツヤツヤとしたイワカガミの葉が群生し、春にはたくさんの花が咲い
たあとが残っている。ショウジョウバカマの種、マルバフユイチゴの白い花にイチヤクソウの小さな蕾。
秋にはヤマジノホトトギスがたくさん咲きそうだ。道ばたの木の根元には下を向いたかわいい花が・。
帰って調べると、イチヤクソウ科のウメガサソウ。草に埋もれているのでもう少しで見過ごすところだっ
た。
芝生を植えたようななだらかな山頂で昼食にする。センターでもらった地図には太平展望台とある。
木々に囲まれ展望はないが、木陰でお弁当を食べるにはいい。冬季には展望がいいのかな?
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ブナの森を歩く |
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まっすぐな林道を瀞川山へを歩く |
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太平展望台からちょっと歩くと、林道に出会う。ニコちゃんとやまあそさんは林道を歩くというので、
我々は、そのまま林間の道を歩く。すぐ右に草が生い茂った道がある。
「はて?」
最近は歩かれていないようだが、草を刈ればいい道である。後でセンターでもらった地図を見ると、
滝へ続く道である。もし、滝からの道があったならここへ出てきていたはずである。
林間の道はブナの森。こんな道ならいつまでも歩いていたいね。と思っていると・・・
「あれ・・」
すぐに林道に出てしまった。
「なんや、これだけだったんかぁ・・。」
ちょっとがっかり。
出たところは、ちょうど木の殿堂からの道が上がってきているところ。木の殿堂まで2400mとあ
る。ここからは、まっすぐな林道を瀞川山へ向けて歩く。この林道は雑誌にもよく出るそうだ。
林道の東側はカラマツ林、西は植林。土埃をあげて軽ワゴン車がゆっくり追い抜いていく。山菜
採りかな。
道沿いにササユリ。暑い日の林道歩きの心と体を癒してくれる。
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瀞川山頂から氷ノ山、鉢伏山 |
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林道から瀞川山への道標が朽ちて杭から落ちている。山頂まではすぐだが、平坦な道を歩いて
きた身にはほんの少しの登りがこたえる。
飛び出した山頂(1039.2m)は木がなく、二等三角点がちょこんと座っている。霞んでいるの
で遠望がきかないのが残念だが、南に先週歩いた鉢伏山、左肩に氷ノ山。妙見山から蘇武岳の
長い稜線が目の前。麓の棚田からたなびく煙。父たぬきが無線でコールしてみるが、どこからも
応答がない。
山頂から下りかけると、高年のグループが登ってこられた。道を譲りながら尋ねると、木の殿堂
からとのこと。かなりご高齢の方もおられ、この暑さでの登りはこたえただろう。しかし、笑顔で挨
拶して行かれた。我々の何年後かの姿かもね。
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林道から木の殿堂への分岐 |
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十国山 |
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復路は、林道を歩かず林道の東側の林内歩道を歩く。展望はないが、木々の中を歩くのは気
持ちがいい。平坦な森の縁を歩いたようで、林道の中間あたりに出てくる。
木の殿堂へは2400mとある。よく歩かれた道はMTBには最適とやまあそさん。
ブナには実がたわわになっている。今年は豊作だといいね。林道から20分あまりで十国山。
平坦な尾根の途中という雰囲気だ。甘い香りが漂ってくると周りを見回すとササユリ。
十国山から、展望コースと森林浴コースの二手に分かれているので展望コースを下りる。少し
展望の開けたところから氷ノ山、鉢伏山がのぞめ、瀞川山がちょこんと顔を出している。
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木の殿堂への道を下る |
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木の殿堂からの登山口 |
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山腹を巻きながら下っていくと、ホタルブクロの群生、そして咲き始めたオカトラノオ。珍しい花
ではないが、花に出会うとうれしいものだ。
巨岩がごろごろしたところを過ぎると、オオバギボウシの群生地。しかし、花は咲いているが、
葉が抜かれているのか刈られているのか枯れている。
登山口の標識が見え、登山口に到着。車を置いた駐車場はすぐそこだった。木の殿堂を訪ね
てきた人たちの車がたくさん停まっている。
少し遅れて三人が到着。やまあそ車を回収に板仕野へ向かう。途中で兎和野のセンターに寄
って地図をもらう。それには今日歩いたコースが載っている。瀞川滝からの道も記載されている
ので、歩かれていたことは確かである。いつかこの道を歩いてみたいね。
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行った日 |
05 6/26(日) |
行った人 |
ニコラスさん、やまあそさん、たぬき二人 |
山行タイム |
活動施設9:00〜瀞川稲荷9:07ー9:18〜林道終点9:20〜
瀞川滝10:05〜林道終点10:55〜兎和野・瀞川山分岐11:30
〜大平展望台(昼食)12:05−12:30〜瀞川山13:15−13:20
〜木の殿堂分岐14:05〜十国山14:30〜木の殿堂15:00 |
2.5万図 |
村岡 氷ノ山 山行地図 |
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