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OAPさんが上山高原から扇ノ山へ行かれるというので、「私も」とご一緒させていただ
くことになった。通い慣れた道とはいえ、一人で行くのはちょっと不安。と、私の心を見透
かしたように車の無線機から私を呼ぶ声がする。TQFさんだ。私よりも20分ほど後ろを
走っておられ、集合場所が変わったことを知る。
遠阪トンネルを抜け、9号線を走ってハチ北道の駅へ。しばらくしてTQFさん、Yちゃん
親子が到着。OAPさんたちはもう少しかかるようなので準備をして待つ。
8時過ぎにOAP車が到着。JMMさん、kokoさんも一緒だ。
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“山笑う” |
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新温泉町の化石昆虫館で左折し、海上から上山高原へ向かう。何週間か前に来たと
きは海上集落のはずれで除雪が終わり、そこから上は通行できなかった。上山高原ま
で除雪がされたというニュースが報じられていたが、道の両側には1m以上の雪の壁が
できている。斜面には崩れそうな雪もあり、ちょっと危なそうなところも。
山は桜と芽吹きで淡い色合い。まさに“山笑う”がぴったり。写真ではこの色がうまく表
せない。
上山高原には先行者の車が3台停まっている。準備をし、林道を歩くと、すぐに除雪が
とぎれ、雪上を歩くこととなる。Yちゃんはアイゼンをつけてもらっているが、その方が安全
かもしれない。
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林道の斜面にふきのとう |
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林道の斜面には雪解けを心待ちにしていたふきのとうが、うれしそうに顔を出
している。
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林道から扇ノ山を望む(左最奥 頂上の避難小屋が確認できます) |
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林道から扇ノ山に連なる山々を眺める。いちばん奧に扇ノ山。山頂の避難小屋が豆粒
ほどに見えている。雪の扇ノ山は初めてだが、どんな顔で迎えてくれるのだろう。とても
楽しみ・・・。(^^) |
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林道は雪がいっぱい |
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林道のほとんどは雪で覆われ、急な斜面になっている。はじめのうちはそれほど
危険ではなかったが、後半は崩れそうなところや急傾斜になり慎重に歩いていく。
TQFさんは、林道から離れ、林道に沿った尾根を歩いている。帰りはあそこを通っ
た方がいい、とOAPさん。
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小ズッコ登山口 |
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上山高原から1時間で小ズッコ登山口に着く。見慣れた看板も半分雪に埋まってい
る。いつも車を停める空き地も雪に覆われ、無雪期とは全く雰囲気が異なる。上山高
原から先行者のトレースが続いていたが、その足跡もここから扇ノ山へ向かっている
ので我々もそれに従う。
少し登ると上の方からTQFさんの声。先に進んでいるようだ。小ズッコ小屋回りも雪。
地形図の破線の方向からTQFさんの足跡が登ってきているのを確認し、小ズッコに向
かう
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空へ咲く (タムシバ) |
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笹はまだ雪の下。小ズッコ小屋から少しいったところにある杉の木は折れてしまって
いる。大雪のなせる技か・・・。
大きなタムシバの木に満開の花。青空に映えてとても清々しい。いいねえ。とkoko
さん、JMMさんとしばらく見とれる。
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東に青ヶ丸 仏の尾 |
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まだ葉の出ていないブナ林はいつもは見えない景色を見せてくれる。仏の尾や
青ヶ丸も意外に近くに見える。畑ヶ平の畑もまだ雪の下。
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小ズッコ付近 |
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小ズッコのブナの森はどこでも歩けるが、見覚えのある曲がったブナが夏道を教えてくれ
る。葉のあるときは少し暗いがとても明るい。
「どれもブナやね。普通ならミズナラなどがあるのに・・。」とOAPさん。ブナの純林がいつま
でも残ることを祈らずにいられない。幸い、若い木がたくさんあるので大丈夫。(^^) |
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大ズッコを振り返る |
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小ズッコを過ぎ、大ズッコへ登る。ここは風のあたりが強いのか、ブナが少ない。ブナ
だけでなく他の木も生えず、自然の厳しさを思い知る。大ズッコ直下はこのコース一の
急登。と言ってもそれほどではないが、このコースはなだらかなのでこの登りがなけれ
ば登った気がしない、とはOAPさんのことば。雪が消えればサンカヨウが咲く道だ。
TQFさんは東側斜面をトラバースし、大ズッコと扇ノ山の鞍部に出るという。大ズッコ
の南斜面もブナの純林。しかもここは木が若い。見事に太さが揃っている。根曲がり竹
の生い茂る夏道では気づかないことだ。
大ズッコから走るように下っていると扇ノ山の山頂に避難小屋がよく見える。もうひと
いき。12時をとっくに過ぎお腹も空いてきた。
鞍部はなだらかで振り返ると大ズッコが丸い。
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もう少しで山頂(バックは大ズッコ) |
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扇ノ山への少し急な登りを登りきると鳥取県側の展望台。残念ながら霞んで鳥取市
街は見えない。山頂への尾根は思ったより狭く東側に雪庇ができている。なだらかな
東側斜面を眺めながら、ここから下りられそう、とOAPさん。 |
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山頂 |
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12時50分、ようやく山頂に到着。避難小屋を取り巻くように雪が残っている。やまあ
そさんが行かれたときよりは少ないが、それでも1m以上は残っている。
小屋に入り、2階へ上がると単独男性とご夫婦連れが休んでおられる。我々が到着す
るとまもなく下りて行かれた。
ご飯を食べながら無線でIXWさんをコールすると西ヶ嶽から下山途中。続いてMXFさ
んと繋がり、扇ノ山の我々を呼んでおられた様子。隠岐の島から帰ってこられたばかり
のMXFさんと交代で交信する。
氷ノ山の山頂はガスの中。霞んであまり展望が伸びない。空も何となく暗くなってきた。
食べ物や飲み物がなくなったところで下山にかかる。OAPさんが避難小屋をきれいに
掃除してくださった。
大ズッコの登り以外は下りなので、往きより楽だ。大ズッコの登りで写真を写しておら
れる間にずんずん先に進む。スキーの跡と足跡を辿り歩いていくと河合谷登山口の分
岐もすでに過ぎていた。 |
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樹間から鳥取側を見る |
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西側には鳥取側の畑だろうかなだらかな斜面が見える。これも雪のあるときだけ。
小ズッコ小屋に着き、TQFさんの靴の跡を捜すが雪が融けているのでわかりにくい。
それでも何とか見つけ、その跡を下りていく。地形図で確認しながら、ほぼ破線の道を
下りる。左に林道が見えるので心強い。OAPさんたちは少し後ろを歩いておられる。
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まだ氷の張ったしょうぶ池 |
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林道に沿った尾根は雪がなくなり藪っぽいところもあるが概ね歩きやすい道だった。
すぐしたに林道が見えるので、そこから林道を歩く。しょうぶ池はまだ白く、凍っている
よう。扇ノ山の雪がなくなるのはまだ先のようだ。
4時、無事に上山高原に到着。山の装備を解き、みなさんを待つ。ポケットに入れて
いたサングラスを落とし、無線で落ちていたら拾ってくださいと頼んでいたが、Yちゃん
の顔にあるらしい。(^^)
乗用車が上がって来て男性が下りてこられる。明日、扇ノ山へ登られるという。今日
は氷ノ山だったとか。車を見ると新潟ナンバー。この連休に山陰地方の山を登られる
そうだ。
しばらく待ったが、まだ他のみなさんは下りてこられないので。無線で先に失礼する
旨を告げ、出発する。
残雪の扇ノ山は、私の知らない様々な表情を見せてくれた。
みなさん、すばらしい一日をありがとうございました。
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