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古法華山塊を行く |
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兵庫の山を歩きたいというリクエストがあったのでやまあそさんに相談すると、リハビリオフをし
ようということで、古法華寺(ふるほっけ)ちかくの山を歩くことになった。
古法華公園の駐車場に集合する。一番乗りのようで、そのうちにやまあそさんとニコちゃん、と
うこさん、とうこさんのお友だちのまんさん、たかちゃん、そしてnanaさん、最後にかねちゃん到着
で全員が揃う。
初対面のあいさつをしスタート。 |
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まずは長富士をめざして |
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藪突入! |
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駐車場の南にある夕陽ヶ山に登るのだが、車道を歩き、小原新池の堰堤のが登り口のよう
だ。おばあさんが話をしておられたので、やまあそさんが山の名前を尋ねると、長富士という
らしい。北条側から見ると富士山のように見えるからだそうだ。おばあさんは‘長山’と呼んで
いるらしい。田んぼの中にこんもりした盛り土の上に石碑のようなものが見えるので、これも
尋ねてみると、近くに相撲取りがいて、その人を記念して建てたものらしい。播磨地方には相
撲取りのお墓などがたくさんあるのだととうこさん。播磨地方は相撲が盛んだったのかな?
見上げると長富士は結構急である。やまあそさんが微かな踏み跡を示し、
「ここから登ります。」
イバラや下草が茂り、衣服にまとわりつく。藪をこぎながら登っていると、近くでウグイスの声が
・・・。今年初めての聞く声に、春の訪れを感じる。南斜面なので暖かく、朝の寒さが嘘のよう。
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長富士からの展望 |
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南には法華山と |
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藪が薄くなると岩まじりの急登となる。展望が開け、西にはセントラルパークの観覧車が頭を覗
かせている。
しんがりで長富士(227.6m 四等三角点 点名夕陽ヶ山)到着。西には東屋のある藤の木
山が指呼の間。その上空に丸いものが浮かんでいる。双眼鏡で覗くと、気球だ!小さく見えるの
で、もっと遠くに浮かんでいるのだろう。きれいな模様が見える。徐々に高度をあげている。
明神山や笠形山などは同定できるが、あとはわからない。千ヶ峰は霞んで見えない。南に中継
所のある山が見えるので、やまあそさんがその東の法華山とあわせて解説。牛頭天皇云々。よ
くわからないけど、わかったようなふりをしておこう。(^^;
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長富士を後にし、いよいよ尾根を北へ向かう。ところどころ露岩があり、低い松と雑木の混成林
の道は細い踏み跡ながら歩きやすい。木が低い分、展望もよく、これから歩く山々が一望の下。
かねちゃんとまんさんは、はや次のピークに着こうとしているのがこちらから見える。
「あら、他にも人がいるよ。」
急登を登りきると、中学生2人と男性。まさかこんなところで人に出会うとは・・・。
いくつかピークを越え、先行する人たちが赤土の尾根に見え隠れ。
「ほんまにいいところやねえ。」
かねちゃんとまんさんは、先頭を快調に歩いている。
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火薬庫 |
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ミルでごりごり(^^) |
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右下にはバスの練習場が見える。しばらく歩くと、眼下に土塁に囲まれたコンクリートの建物。
火薬庫だそうだ。尾根に錆びた金属製の棒と有刺鉄線が放置されている。火薬を囲んでいたも
のなんだろうが、今は山のゴミとなっている。
腹時計は12時をさそうとしている。
「お腹空いたなあ。」
「適当なところで食べよう。」
などと話していると、父たぬきが青いポリバケツをぶら下げている。
「このへんに落ちてた。」
バケツがなんで山に落ちているのかわからないが、とにかく置いていてもゴミになるだけなので
持って下りることにする。
「ゴミが落ちていたら、ここに入れたらいいね。」
ということで、この後、バケツの中には空き缶やペットボトルが入ることになる。
Ca200mピークまで来ると全員座れそうな広さだったのでここでお昼にする。ラーメンができる
まで、朝、加西のパン屋さんで買ってきたクロワッサンサンドを食べる。一口食べると、さくさく。
具が入っているのにもかかわらずしっかりと元の味をとどめ、なんともおいしいクロワッサン。これ
なら何個でも食べられそうだ。
ラーメンを食べ話をしていると、まんさんがごりごりと何か回している。
「えー!ミル!」
見ると、ミルでコーヒー豆を挽いておられるのである。いつものことやから、ととうこさん。それをた
かちゃんがドリップで入れてくださった。コンロも二つ用意し、早くできるようにしておられるとのこ
と。豆もご近所の喫茶店のものらしい。
「大きなザックやと思ったら、こんなものが入っていたのですかぁ。」
トレーニングのために、ザックの中には鉄板も入っているらしい。ザックは20kgほど。少しでも荷
物を減らしたい私とは大違いである。
山の上での本格的コーヒーはとてもおいしく、家でさえミルを使わないたぬきは密かにミル購入
を誓うのであった。(^^;
「ごちそうさまでした。」
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さあ、出発! |
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鞍部を隔ててこれから歩く尾根 |
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展望のいいピークでの昼食タイムを終え、次のピークに向けて出発!岩の尾根をいったん下り
少し藪っぽい道を歩いて小さなピークを越えて下った鞍部には古法華公園からの道が合流。そ
こからは遊歩道で丸太の階段が下草に中に顔を覗かせている。善坊山や笠松山の方はよく歩
かれているようだが、こちらの道はあまり使われていないよう。
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急だが歩きやすい岩 |
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154ピークを越え、大きな一枚岩を登る。後ろをふりかえると大展望が広がる。大柳湖の対岸に見
える雌岳の話題で盛り上がり、何度も足を止めて眺める。
登りきるとCa220。善坊山から馬の背へまわる人は多いのか、こちらの道はよく歩かれていて、我
々もちょっと寄り道。
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なんという大展望! 歩いてきた尾根が一望の下に。 |
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馬の背は岩の尾根。大展望に思わず歓声をあげる。西に歩いてきた山々が中国の山水画のように
連なっている。こんな景色の中にいると、些細なことで悩んだり悔やんだりする自分が如何に小さな
人間なのかと・・・。
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善坊山を眺めながら |
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引き返し、善坊山への道を歩く。こちらもいい感じ。先行するメンバーが手を振っている。今日の
楽しかった山歩きもいよいよ終点が近くなった。善坊山へは行かず、吊り橋へ向かう。 |
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吊り橋から石仏を捜す |
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吊り橋の下に石仏 |
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吊り橋の下には石仏が彫られているとのこと。やまあそさんに教えてもらわないと見逃すほど
不明瞭。屋根でもあったのか、上に三つの穴があいている。吊り橋の下は堀割になっているが
掘り下げて道路を拡張したというので、それ以前は人の目の高さだったのかもしれない。風雨
に晒されているので摩耗しないかと案じられる。
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まんさんと同じ赤い帽子のお大師様(^^) |
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日本最古の石仏 |
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吊り橋を渡り、岩を登ると笠松山への岩尾根の斜面にベージュのペンキを塗ったようなところ
がある。何となく顔に見えるので双眼鏡で覗くと、石仏の頭部のようだ。顔は某プロレスラーに
似ている。こんなものはなかったような・・・、と面々。最近彫られたか、または、元々あったもの
を浮き出るようにしたのかも?
古法華へ下り、予約してもらっていた石仏を拝観する。
厳重に錠をした分厚い扉が開かれると、最古の石仏が中央に鎮座している。火災に遭い、細
部が剥落しているがなんとも残念。保存状態がよければ国宝なんだが、と説明してくださった
係りの方。目をこらしてみると、塔や足下、それに背景や頭部の残存部には細かい彫刻が確認
できる。疫病の際に、削ってお守りにしたとも言われ、削り取った跡もあるそうだ。石仏研究家の
やまあそさんは「こんな石仏は見たことない。」と興奮気味。近くの長石を使ったとパンフレットに
あるが、先年中国から調査に来られ、これは中国からもたらされたものだと言われたとか・・・。
「こんな重いものをどうして運んだんだろう?」
ともあれ、貴重なものであることは確かである。
公園内を歩いて駐車場まで戻る。週間予報で天候が危ぶまれたが、無事に終了。リハビリ山
行ではあったが、登りはじめはかなりの急登と藪。しかし、稜線は展望に恵まれ、すばらしい山
域だった。最後の石仏鑑賞など、またとない機会を設けていただいたやまあそさんありがと。
同行のみなさん楽しい時をありがとうございました。
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