琵琶湖、日本海からの風をうけて 赤坂山 |
福井県美浜町 滋賀県マキノ町 |
明王の禿から赤坂山を望む |
お盆が過ぎ、はや今日は地蔵盆。八月も1週間となった。天気も良さそう。前夜から福井方面へ行くことに決め ていた。能郷白山、荒島がいいかな?でも、「あらしまった!」起きるのが遅すぎる。では、部子山(へこさん)な んかよさそう。が、登山口まで時間がかかりそうなので、結局、赤坂山へ行くことにする。 舞鶴若狭道が小浜西まで開通し、ずいぶんと早く行けるようになった。小浜から敦賀までは27号線を走り、昨 年登った野坂岳の麓を通って、敦賀からマキノ町へ抜ける黒河林道を南に走る。敦賀から登山口まで30分と書 いてあるが、なかなか着かない。未舗装だが、篠が峰の林道よりずっといい道だ。だが、峠に近づくにつれ、だん だん荒れてきた。 渓流から離れると、ブナの森が現れる。大きなブナの木に見とれていると、黒河峠マキノ側の登山口に到着。 立派なトイレが設置してある。アブ除けの虫除けスプレーを振りかけ、登山開始。 赤坂山まで3.3kmと立派な標識が教えてくれる。登山道からいったん林道に出る。100mほど歩き、赤坂山 へ3kmの標識に従って登山道へ入る。それほど急な登りもなく、よく歩かれた快適な道だ。木陰がないところで は直射日光が容赦なく照りつける。 「あつーい!」 少しの風でもありがたい。 つづらおれの道を上がりきると、見晴らしのいいところに出る。乗鞍岳の方からヘリコプターがバタバタと飛んで きた。鉄塔を巡視しているのだろうか。何度も我々の上を飛んでいく。あまりに近いので、手を振ってみたが見え たかな? |
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山の山腹を巻くようにつけられた道はやがて木道になる。そのあたりは湿原となっているそうで、キンコウカの西 限と登山口の案内板に書いてあったが、時期はすでに遅く、キンコウカはもちろん、他の花も見つからなかった。 しばらく歩き少し下ると、谷から涼しげな水が流れている。丸太のテーブルと長いすも設置してあり、ちょうどコー ス半ばなので休憩所となっているようだ。 |
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少し登ったところに三国山への分岐がある。 「三国山はパスしよか。」 少し歩けば三国山だが、暑いのでよらずに赤坂山を目指す。少し登ると、ほとんど平坦な道になる。初夏にはドウ ダンツツジがきれいだろう。ブナの林を抜け、少し下り気味なった頃、目の前に異様な風景が飛び込む。 あれが明王の禿だ! 明王の禿への急な階段を上ると、鉄の鎖のある頂上に出る。 花崗岩の砂質が流れ、岩が残り、独特の風景を作っている。マキノ町側は断崖となっているので、立ち入らない ように鎖が設置してあるのだ。近くの山にも大きな岩が見える。風化されずに残ったのだろう、なんともおもしろい。 風が吹き抜けるので涼しい。赤坂山への笹の中の道が見える。双眼鏡で覗くと、頂上の岩の上に人影が・・。 これまで全く人に出会わなかったので何となくうれしい。あちらからも我々が見えるだろうか? |
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赤坂山への木の階段を上ると、360度遮るもののない山頂(824m)に飛び出た。明王の禿から見えた人影は 若い男女二人連れ。沢登りの装備なので尋ねると、美浜町側から沢をつめ、三国山に上がり、赤坂山へ来られた らしい。帰りは、粟柄峠から美浜町へ下りて行かれた。 霞んでいるので遠望はきかないが、南にはマキノの家々、琵琶湖、北にはかすかに日本海が望める。周りの山 々には、大きな鉄塔が林立している。琵琶湖からと日本海からの風が吹いてくる。 少し早いが、山名盤の陰で昼食をとる。父たぬきは無線をしながらおにぎりを食べている。ハンディ機から聞き慣 れた声が・・・。MXFさんがOAPさんをコールしておられる。こちらから呼ぶと、うまく繋がる。もうすぐ氷ノ山山頂らし い。離れているのに、とても近くに聞こえる。 |
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もう少しいたいところだが、山頂は陰がないし、帰りの行程を思うと早く下山せねば・・。同じ道を引き返し1時前に 登山口に降り立つ。 帰りも同じ林道を走るが、林道には、朝は2台しかなかった車が数え切れないくらいとまっている。清流で水遊び に興じているようだ。上流は渓流釣りの人か? 途中で上中町の瓜破の湯で汗を流し、5時には帰り着く。しばらくすると、我々の帰りを待っていたかのように嵐の ような雷雨がやってきた。 |
行った日 | 03.8.23(土) |
行った人 | たぬき二人 |
山行タイム | 黒河林道登山口9:05〜休憩所9:45〜明王の禿10:15〜 赤坂山山頂10:35ー11:45〜休憩所12:25〜登山口12:55 |
参考文献 | 分県登山ガイド 福井の山(山と渓谷社) |