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黒井城山の北にある小さなピークが切り開かれ、ふもとから見ると何やら旗のようなものがひらひらしている。
近くにお住まいの知人に尋ねると、行者山という名前で山頂には行者堂があるという。
登山道も整備されているだろうと思い、春日町多田へ向かう。
予想通りの場所に立派な登山口があり、「行者堂山門」が作られている。門をくぐり、山へ入っていく。細い紐が
木にくくりつけられ、登山道を示している。ほとんど直登の急傾を一歩ずつ登っていく。今日は登山靴ではないの
で滑りやすい。
空が明るくなったな、と思うと山頂である。小広い山頂の周りには「交通安全運動実施中」の幟が何本も立てら
れ、強い風にバタバタと音をたてる。ちぎれかけているものもある。
広場の真ん中に石で作られた祠があり、中には役行者像。隣は不動明王だろうか。風が強く寒い。
東側の展望がよく、正面に妙高山がでんと座っている。南は黒井城山の大きな影、北は竜ヶ鼻砦跡。その間に守
られるようにこの行者堂はあるのだ。木が伐られ、風や雨が祠を直接たたくようになると、風化を速めるのではな
いだろうか。
下山は西へあるき、西の丸から竜ヶ鼻砦への尾根へ出る。すぐに東の谷への道があるので、それを下りていく。
植林の谷を歩くと、登山口に帰ってきた。
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