花いっぱい 八方尾根(八方池まで)を歩く
長野県 白馬村

 毎年恒例の幸風会夏山トレッキング、今年は8回目だそうだ。2回目から参加させていただいて
いるので7回目となる。
 前日、新潟からの帰途、空から眺める信州の山々は雲の下だった。梅雨明け直後だが、不安定
な天候が続いている。さて、白馬方面はどんな天気になるやら。

 バスは中央道を中津川で下り、木曽谷に入る。寝覚ノ床を見学する。山々の水を集め、清冽な
水が深く静かに流れている。外国の若者2,3人が岩の上から飛び込み、大きな拍手をもらって
いる。
「気持ちええやろなぁ。」

 宿泊は白馬村のジャンプ台に一番近いホテル。ホテルといってもペンションと言ったたたずまい
で親しみやすい宿だ。
 少し散歩してみる。ジャンプ台の下に立つと、その高さが実感できる。その当時テレビで見た感
動のシーンがよみがえってきた。
 山のガスが切れて、白馬鑓や杓子岳の稜線が浮かんできた。「明日は天気いいかも・・。」

 夕食時、Yさん、Hさんの誕生祝いにワインが抜かれ、ご相伴にあずかる。みなさんの明るい笑い
声がはじける。 

 いつも参加賞の素敵なバッジを作ってくださるHさんと話しながら、いつのまにか眠っていた。ど
こかで稲光がしている。
ジャンプ台 うすく白馬三山が見えてきた

 朝起きると、屋根が濡れている。夜中に降ったらしい。湿度が高く空気が淀んでいる。蒸し暑い中
をリフト乗り場まで歩く。リフトの下には、シモツケソウ、クガイソウなど群落が美しい。
 リフトを3機乗り継いで、1831mの八方池山荘まで上がる。山荘前はたくさんの人でごった返して
いる。
 
リフトで上がる タテヤマウツボグサ
 登山道は、木道で整備され歩きやす。道沿いには薄紫のハクサンシャジン、タテヤマウツボグサ。
大きなザックを背負った人々は唐松泊まりとか。
 第2ケルンの前で記念撮影をし、八方池まで歩く。ガスで展望は皆無。しかし、花々が心を癒して
くれる。
タカネカワラマツバ ヨツバシオガマ
 タカネカワラマツバ、クルマユリ、マツムシソウ等々。池の近くのガレ場にはイブキジャコウソウが身
を寄せ合うように咲いている。
 
クルマユリ タカネマツムシソウ
イブキジャコウソウ 八方池
キバナカワラマツバ クガイソウ

 池を周回し、小腹が空いたのでおにぎりを一つ食べ終えた頃、大粒の雨が落ち始めた。慌てて傘と
雨具を取りだし下山にかかる。遠くで雷の音も聞こえる。
 雨に濡れた岩は滑りやすいので慎重に降りていく。雨はしばらくするとやむが、いつまた降り出すか
わからない空模様。こんな天候でも次から次へと人が登ってくる。山ネットの方々は声を掛け合いなが
ら歩いている。中学生の集団登山の一団が元気にあいさつして通り過ぎる。しんどい思い出でなく、山
での楽しい思い出を持って帰ってほしいものだ。

 リフト駅に行くと、幸風会の方たちも下り始めている。天気が好転することはないだろう。ガスで八方
池に映る白馬の山々を見ることができなかったが、今年もたくさんのかわいい花々に会うことが出来た。

 幸風会のみなさん、お世話になりました。ありがとうございました。


行った日 04 7/25(日)
行った人 幸風会トレッキング参加のみなさん(45名)
地図 ヤマケイ登山地図帳 朝日・白馬・唐松