展望抜群 真夏の氷ノ山
兵庫県関宮町 鳥取県若桜町

大段が平から 氷ノ山

 梅雨明け10日とよく言われるが、このところずっと好天が続いている。それどころか日本列島はヒートアイランドと化し
35度以上のところばかりだ。こんな時は高い山に行くのがいちばん。でも、日帰りでは限られている。空気もすっきりし
ているので、展望のよい氷ノ山へ行ってみよう。

 どこから登ろうか。親水公園を通り越し、東尾根登山口も素通り。大段が平への林道を走る。林道沿いには大きな栃
の木が陰をつくっている。この林道を造るときにもたくさんの木が切られたことだろう。木の下には、実がたくさん落ちて
いる。熊のごはんとなるのだろうか。

 大段が平は、氷ノ山から東に延びる尾根の途中にある。標高1000mを越えているので、車を降りると空気がひんや
りしている。しかし、ひざしは強い。手早く支度をし、歩き始める。しばらくは、ぶななどに囲まれた快適な広い道。どこか
らか、ホトトギスの声も聞こえる。
大段が平登山口(右へ入る) ぶなの道

 木陰の少し湿ったところに黄色い花が咲いている。「まあ、キツリフネ!もう咲いてるんやねえ。」
はや、秋の気配だ。
 
キツリフネ アキチョウジ

 途中の小広くなったところに大屋町の避難小屋が建っている。清潔な山小屋だ。目を東に転じると、藤無山がでーんと
座っている。遠くの山々がとてもよく見える。山頂での展望が楽しみだ。(^o^)

 神大ヒュッテに着き、無線でOAPさんをコールすると、蘇武岳頂上のQLV松田さんから応答がある。430SSBの伝搬
実験をされるとのことだが、日陰のない蘇武岳は暑いだろうなあ。

 
大屋町避難小屋 空への道
 
 神大ヒュッテから古千本、古生沼のそばを通り、山頂への道を歩く。青空が広がり、まるで空へ続く道のようだ。
空に近い頂上 大山(真ん中 うっすら見える山です)

 およそ1時間半で山頂に着く。にぎやかな声がしていると思ったら、たくさんの子どもたちが登ってきていた。何の団体
なのか、夏休みでキャンプにでも来ているのだろう。

 西の方に目をやれば、大山がくっきりと見える。大山から少し北の方には、島のようなものが・・・。「隠岐島かなあ?」
「島根半島とちがう?」 
そんな会話をしていると、近くで写真を写していた人が、
「隠岐島ですよ。よく来るけど、隠岐が見えたのは初めてです。」と教えてくださった。
我々も何度か来ているが、これほどの展望ははじめてだ。

 氷ノ山越え方面から、次から次へと子どもたちが登ってくる。真夏の登山、それもしんどいコースをわりと元気に登って
くる。

 山頂は陽ざしを遮るものがないので照りつけると暑いが、風は涼しい。
 
 無線機をつけると、青森県岩木山からのCQが聞こえる。交信できたら、430FMではいちばん遠いところとなるが、混
信していて、残念ながらQSOはできなかった。

 CQを出し、何局かお相手していただく。無線で遊んでいる間に大山は雲の中、隠岐も見えなくなった。東方面もガスが
湧き上がり、展望もあまりなくなってきた。

 たくさんのアキアカネが飛び交っている。我々のまわりにも寄ってきて、父たぬきの手で休んでいる。 
鉢伏山 父たぬきの手にとんぼが・・・

 そろそろおりよう。
 大屋町の避難小屋辺りまで来るとガスも切れ、粟鹿山の右側にはうっすらと五台山が確認できる。

  
三の丸の向こうに三室山 広い大段が平

 帰りは、大屋町側の横行渓谷へ下りようと車を走らせたが、工事中で(9/30まで)、林道を引き返し、関宮町鵜縄経
由で帰る。
 静かな山里もやっぱり暑かった。


行った日 02 7.26(土)
行った人 たぬき二人
山行タイム 大段が平9:15〜神大ヒュッテ10:00〜
頂上10:40ー12:30〜大段が平13:40
参考地図 エアリアマップ氷ノ山