残雪の氷ノ山東尾根
                              
登山口から頂上を望む

 今日は連休初日、天気もまずまずのようだ。
「どこいこ?」「氷ノ山行ってみよか。」久しぶりに9号線を走る。真正面の白い山は氷ノ山か。

 東尾根からの楽ちんコースを選択。
氷ノ山スキー場奥のキャンプ場に車を置き、急な階段を登っていく。いつ来てもこの階段はしんどい。我々の前を大きなリュックを背負った若者3人が足どり重く登っていく。路傍のミヤマカタバミ、キクザキイチゲが疲れを癒してくれる。
 20分で東尾根休憩所。最近新築されたのか、立派なものが建っている。前のものはずいぶん老朽化していたものね。

 ここで、休憩している若者3人を追い越し、尾根道をたどる。木々もやっと芽吹き始めたところだ。タムシバの花がまだ残っている。
斜面の雪とタムシバが白さを競っているようだ。

      ショウジョウバカマ
 一の谷を越えた辺りから、北斜面に雪がたくさん残っている。登山道も雪の下で不明瞭だ。アイゼンをつけているご夫婦、道がなくなり先へ行こうかどうしようか迷っているご夫婦、少し上を慎重に歩く単独の男性、MTBを担いだ男性。雪で立ち往生のようだ。と、突然我々のすぐ上を歩いていたMTBの男性が一回転。すんでのところでMTBもろとも谷に転落されるところだった。先に進むことは困難と判断され、下山していかれた。

 我々も歩きやすい所はないか、ねがまり竹の藪をかき分けてみるが道はなく、ただ笹の藪だけ。島田さんたちの青が丸撤退のときもこんなんだったかなあと思いながらの藪こぎだ。
 また元の所に戻り、ついに撤退を決意。下りかけてみると、ちょっとした踏み跡をたどれば登れそうな気がする。雪の斜面を慎重に歩き、何とか一の谷の南尾根までたどりつくことができた。ここから神大ヒュッテまではすぐである。
一の谷は楽なコースだと思っていたが、残雪時には要注意のコースだ。

一ノ谷の斜面
千本杉付近の雪原
 ヒュッテからも雪はあるが、斜面ではないので気楽に歩ける。千本杉までくると雪原状態なので、三の丸の大雪原ほどではないがどこでも歩ける。陽ざしをあびた鉢伏山がまぶしい。快適な雪原歩きをしていると、隠れ里さんからのCQがきこえる。能郷白山近くのいそくら山?とのこと。

 隠れ里さんと話ながら山頂まで歩く。
隠れ里さんの方は静かな山だそうだが、こちらはあいかわらずにぎやかな山頂だ。一の谷付近での彷徨で、登山口から三時間もかかってしまった。

  古生沼付近の雪原

   千本杉付近の雪原と鉢伏山
 お昼ご飯を食べ写真を撮ろうと立ち上がると、知人によく似た人が・・。近づくとやはりそうだった。こんなところで知り合いに出会うとは。お互いに山頂での出会いを喜び合う。
 CQを出すと、那岐山移動のOAPさんからコール。明日の段が峰オフにも参加されるかもしれないとのこと。
無線機からは山岳移動局が各地からCQを出している。霞がかかり遠望はきかないが、白い扇ノ山は近くに見える。まだ雪がたくさんあるだろうなあ。

   扇ノ山(最奥)

  雪の三の丸
 1時間半近く山頂で過ごし、来た道を下山する。傾きかけた陽ざしが、ブナの木の長い影をつくる。大段が平に続く林道にはまだ雪があるのだろうか。

 神大ヒュッテでは、姫路工と三原の各高校のワンゲル部が休憩中。今夜は山頂避難小屋泊まりらしい。新入部員は、はじめての山行か、少し緊張しているようす。少し言葉を交わして別れる。

 山頂から登山口まで2時間足らず。
親水公園駐車場の車も少なくなっていた。

行った日  :2001年4/28(土) 晴れ
行った人  :たぬき夫婦
コースタイム:氷ノ山東尾根登山口9:35〜休憩小屋9:55〜
        神大ヒュッテ11:55〜頂上12:30ー13:50〜
        東尾根登山口15:40