花いっぱい伊吹山
滋賀県

もうすぐ満開 (サラシナショウマ)

 前日夕方、丹波を出発し、伊吹町上野の民宿に入る。登山口のすぐそばなので、余分に歩かなくてもいいのがうれ
しい。
 昨年は、朝8時頃出発だったため、あまりの暑さに、3合目にたどり着くまでにへろへろ状態だった。今年は、民宿の
おかみさんに無理を言い、朝食を早めに支度してもらい、5時半出発とした。

 参加者15名のうち、6名が早朝に出発。歩いていると汗は出るものの、さすがに涼しい。神社から1合目までの林間
の道を大きな声で話しながら歩いていると、単独男性が「おはようございます。」と明るく声をかけて来られた。「たぬき
さんですね?」 「さるぼぼさんですか?」「いえ、pekeです。ワッペンでわかりました。」
teihaiMLメンバーのpekeさんだ。昨夜、車中泊し、登ってこられたそうだ。ワッペンのおかげでお会いすることができた。
 
上野登山口 1合目

 1合目まで一緒に歩き、先に行かれるpekeさんとお別れする。去年は、休憩時間をかなりながくとらないとなかなか
回復しなかったが、少しだけ水分補給をし、再び出発する。1合目から2合目まではスキー場の急な斜面を登っていか
なければならない。お日さまが照っていると、ここで体力を消耗してしまう。でも、まだお日さまは顔を出していない。

 2合目を過ぎると、クサフジ、ツリガネニンジン、フウロウソウなどのお花が目につき始めた。早速、撮影モード。写真
を撮していると、他のメンバーから遅れがちになる。

空へ向かう 5合目

 2合目と3合目の間の登山道が大きくカーブした地点に、ちょっとした草原がある。先を行く同行者がまるで空へ向か
って歩いているようだ。吹き下ろす風が涼しい。

 3合目は、ゴンドラリフトの終点。付近一帯はユウスゲの群落で有名で、つい最近、テレビでも報じられていた。最盛
期を過ぎているので花は少なかったが、夕方に開花しようと準備している花もまだ残っている。ワレモコウ、コオニユリ
も咲いている。昨年同じ時期に満開だったオオバギボウシは盛りを過ぎていた。
 少しだけ休む。ほんとに昨年に比べ、休憩は少なく短時間ですむ。

 高度を上げていくと、眼下に琵琶湖があおい。今日も暑くなりそうだ。

 登りはじめて2時間40分、5合目に到着。ここでも休憩をとらず、つづらおれの道を登っていく。ときどきガスが流れて
視界が遮られる。
 登山道脇には、キツリフネも咲いているが、去年より少ない。そのかわり、クサボタンやツリガネニンジンが目立つ。
わからない花があると、立ち止まり、ずっと前に買った伊吹山の本で調べてみる。それがちょうどよい休憩になる。同行
者と話をしながら歩いていると、いつのまにか8合目まで来ていた。8合目には小さな祠があるが、去年はあることさえ
わからないほど疲れていた。

ガスが切れると・・・ ひっそりと一等三角点
 
 さあ、もう少しで9合目だ。9合目まで行けば、もうしんどいことはない。風も冷たいくらいだ。少し西に行った展望のい
いところでおやつタイム。持参の甘納豆を「これはかの加藤文太郎も、行動食として山へ持って行った。」とさも山の熟
達者のように講釈しながら仲間に配る。

 まわりはクガイソウのむらさきとシモツケソウのピンクで染まり、その美しさに、いちばんしんどそうにしていたMさんの
顔も「歩いてあがってよかった。」とやっと笑顔に戻っていた。

 ガスがはれると、琵琶湖や霊仙山があらわれる。「うーん、いいなあ。今年は、早く登りはじめたおかげでしんどくなか
ったし、お花にもたくさん出会えたし・・・。」

 遊歩道を散策しながら山頂に向かう。ルリトラノオがピーンと立って咲いている。「クガイソウとルリトラノオは。葉っぱが
ちがうんやね。」
去年も同じことを話した記憶がある。 
 
 後発組が到着するまで2時間はある。お花畑を心ゆくまで散策することができた。
 イブキジャコウソウは、売店のすぐそばの岩場に咲いている。「えー、こんな所に咲いていたのかぁ・・・。」
想像していたよりずっと小さな花だ。鼻を近づけてみると、微かにお香の匂いがした。
 一足先に到着していたpekeさんとお話しし、再会を約してお別れした。

 早朝登山のおかげで、体力の消耗もあまりなく、快適に登ることができた。幹事によると、来年も実施するそうなので
また花たちに会いに来たいと思う。
 
 
 
お花畑 シモツケソウ


伊吹山で出会った花々はこちらをどうぞ。(^^)/ 

i行った日 02.8.10(土)
行った人 たぬき 他
山行タイム 上野登山口5:40〜1合目6:10〜3合目6:50〜
5合目7:20〜9合目8:35