石金山 中区から
兵庫 多可町

 初登りはどこにしよう?やはり丹波の山がいいなあ。いろいろ候補はあったが、結局、石金山になった。これ
まで元旦に登ったことがあるが、いつも小新屋観音からである。
 今回は反対側の中区から登ることにする。以前から考えていたコースだが、はたして歩けるのかどうか。やま
あそさんによると、大柿さんがずっと以前に歩かれ、すごい藪だったとか・・・。全部籔ということはないだろうから
どうにかなるだろう、と多可町中区の安田へ向かう。

 西安田の圓満寺方面へ北へ曲がり、途中から東の谷へと入っていく。集落を抜けると柵があり、開けて入って
いく。陰には雪が残り、路面も真っ白。林道は奥へ続いているようで、周辺は間伐や整理がされている。平坦で
広いところである。
雪で真白 コシダが多いなあ

 車を長坂池の堰堤近くに置き、石金山から南へ延びる尾根の先端付近から取りつくことにする。地図を見ると、
P284からいったん下って登り返さないといけないので、次のCa250の北から登ることにする。新しい林道を少し
歩き、適当なところから登っていく。伐採された木をよけながら急な斜面を登ると、雑木に変わりしばらく歩くと、
Ca250に出る。ここから東へ歩いていく。コシダの多い尾根で、木の枝を折ってしるしにしたものはあるが、あま
り歩かれていないようだ。
こんな歩きやすいところもあります 歩いてきた尾根と右奥に笠形山

 シダがないと、歩きやすい尾根である。薄い踏み跡もあり、心配していたほどの籔ではない。開けたところからは
歩いてきた尾根や笠形山、それに白い千ヶ峰が姿を現す。白い山はきれいねえ。千ヶ峰はたくさん積もっているこ
とだろう。石金山からの展望が楽しみだ。
 
ウラジロ藪の海の中で ザレたところもあります

 尾根を東に歩くとCa350である。ここから黒田庄町と中区との境界尾根になる。このピークから100m以上下るこ
とになるのだが、そこがすごいウラジロ藪だった。背丈以上あるウラジロの中を、その上傾斜のきつい尾根を下る。
なんとか抜け出たと思うと、また次の籔、ヤブ・・・。やまあそさんが言っていたのはここだったんだ!
 コシダが多くなり、ウラジロがなくなると、ひと安心だ。「快適、快適!」

 いったんCa240まで下り、ゆるやかに登り返していく。柔らかな陽ざし中、コシダやザレ場の尾根を歩いていく。
途中から、大柿さんの赤布が現れる。
もう少し! きつい登りも快適快適!
 P290を越え、412への急傾を登ると痕少し。急な登りでも、シダの籔でなければ快適かいてき!左に石金山
の山頂が見える。誰か登っておられるのか、オレンジ色が見える。ツェルトかなぁ。

 灌木の中を登っていくと、丹波市・黒田庄町・中区の境であるピーク(Ca480)に出る。
 尾根を少し歩き、ロープのある急登をひと登りすると、山頂である。
山頂到着 お二人を見送る

 山頂には、男女二人連れがおられ、食事の最中である。下から見えたオレンジ色は男性のヤッケだった。軽く
挨拶をし、無線で五峰山(ごぶさん)あたりにいるIXWやまあそさんをコールする。しばらく話をして、お昼ごはんに
する。無線機からは、CQが聞こえてくる。今日はオール兵庫コンテスト。しかし、以前に比べ、参加局が少ない。

 双眼鏡で景色を眺めていると、女性の方から「もしかして、たぬきさんですか?」と尋ねられる。登ってきたコ
ースと無線をしていたことで、すぐにわかったそうだ。無線の相手がやまあそさんだということもご存じだった。
「ネットでいつも見ています。」とおっしゃる。こんなところでお出会いするなら、もう少しきれいにしておけばよか
ったなぁ。(*^_^*)父たぬきの赤い帽子なども目印になったようだ。

 男性から名刺をいただく。Y田さんとおっしゃり、日本山岳会の会員で、ご本を書かれ、山の雑誌にも執筆されて
いる。籔山をよく歩かれているようで、今回は黒田庄町の石原から登ってこられたそうだ。そういえば、動物か何
かが歩いた跡が途中からあった、と父たぬき。女性は京都の方で、兵庫の山のHPをよく見ておられるようだ。
山の話などをし、お二人は先に下りて行かれた。

南には淡路島や光る播磨灘が見えます
北から東の展望

 山頂からは360度の展望!千ヶ峰が白く光っている。北には篠ヶ峰や五台山など、東は三嶽など、丹波の山々が
居並ぶ。
 南は、播磨灘がにぶく光り、淡路島が霞んでいる。
「いいねえ。」標高508mの山とは思えないほどの大展望だ!

 じっとしていると手がかじかみ、体が冷えてくる。北風が冷たい。 
大垣布が揺れています 倒木の多いこんなところも

 下山は丹波・播磨界を西へ歩く。丹波側は植林、中区側は自然林で、尾根は歩きやすい。石金山から下り、次の
Ca480で先を行く父たぬきが南へ歩いている。「ちがうよ〜!ここは北西に行かんと。」と後ろから呼びとめる。
 尾根は風が当たり、とても寒い。ずっと歩いていても、体がなかなかあたたまらない。風のよくあたるところは倒
木で歩きにくい。
淡路島や橋脚がくっきりと見えるようになってきました
 P442を過ぎると左下に車を停めた長坂池が木々の間に見え隠れする。父たぬきは442を下りたところが安田坂
だと思ったようだ。植林の鞍部で丹波側・播磨側ともに道はない。「あと、3つほどこぶを越えたら安田坂やから。」

 展望の開けたところから淡路島がくっきりと見える。石金山で見た時よりもクリアになってきた。明石海峡大橋の
橋脚もよくわかる。
安田坂(お地蔵さまの後ろから下りてきました) 誰がお供えしたのか、みかんが一個

 P381を過ぎ、次のCa380で北の尾根に入り込みそうになる。今回も父たぬきを呼び止め尾根に復帰。やれやれ。
次の小さなこぶを過ぎると、安田坂である。峠に下りると、石の祠があり、そのなかにお地蔵さまが一体。みかんが
供えられている。最近、ここを歩いた人があるのだろうね。昔は、山南町と安田を行き来する峠だったようだが、今は
たまに山歩きの人が訪れるくらいか・・・。
はじめはよさげな道 まだウラジロ出現!

 「安田坂から南側はきれいな道が下りていた。」というやまあそさんのことば通り、きれいな道が下っている。これ
なら楽々下りられるなあ、と思っていると、またもやウラジロの群生!なんとか道は外さず下りて行けたが・・・。
谷には伐採された木が(+_+) 長坂池の北へ出てきました

 道が谷へ下りていくと、そこは一面伐採された木で覆われている。道もわからなくなり、伐られた木の上を越えて
まっすぐに下りていく。何とか下りて行き、松の幼木の中に出る、池の奥にある広いところだ。池の西側に車がとま
っている。山の上でも聞こえていたモーター音はここからしていたようだ。リモコンのヘリコプターか何かで遊んで
いるのかな。

 車に戻ると、あたりの雪はとけている。藪こぎなどがなければ、もう少し早く帰ってこられただろう。たぬきの初歩
きにふさわしい充実した?山歩きだった(*^_^*) 
行った日 11 1/4(火)
行った人 たぬき二人
山行タイム 長坂池9:00〜Ca350ピーク10:25〜石金山12:10−13:05
〜安田坂14:40〜長坂池15:20
2.5万図 中村町
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