地形図で、午後からちょこっと登れる山を捜していると、福知山市六人部に南北に連なる尾根が
目にとまる。点名秋葉山という山や破線の道、鳥居マークがあるのでさぞやよい道があるのでは
ないかと、期待に胸膨らませて車を走らせる。
市島から福知山に入り、田野口から南の田野山田へ入る。最奥にある池(新池)の堰堤に車を
置く。ここで驚くべき光景が・・・。池の周りの木々に白い卵魂がぶら下がっている。その数やこれ
まで見たことのない数だ。
「うわー、すごいねえ。」
数え切れないモリアオガエルの卵にびっくり。
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池の周りは卵がいっぱい |
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サワガニさん、こんにちは |
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池からは二手に道が分かれている。西寄りの道をとれば市島町岩戸、東よりの道は戸平峠手前
の前地に続いている。出発が遅かったので、東よりの道を歩くことにする。はじめこそ、地形図通り
谷に沿って道があったが、そのうち消えてしまい、それ以上谷を歩くことは困難となる。谷を歩いて
いると先日来の雨のためか、たくさんのサワガニが歩いている。
谷の左の尾根にとりつき、兵庫・京都府県界尾根をめざす。尾根には非常に明確な道があり、谷
を行くよりこちらの方がずっと歩きやすい。
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最初は谷を歩く |
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尾根は歩きやすい |
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少し急なところがあるものの、なんなく府県界に到着。地形図では、市島へ下る道があるはずだ。
その辺りを捜してみたが、道らしきものは見あたらない。
府県界を東に歩く。しばらく歩くと、「喜多」と入った新しい杭が埋め込んである。広く切り開かれ、ク
モの巣がなければ非常によい道だ。先を歩く父たぬきはクモの巣払いばかりでいささか立腹気味。
尾根が東から南東に向きを変える所が今日歩く予定の尾根への分岐だ。この辺では最高点で、観
音寺山(Ca410m)というらしい。全く展望はない。このまま尾根を北へ歩けばいいのだが、府県界尾
根をもう少し歩き、その先にある峠から破線の道を辿って点名秋葉山へ歩くというのが今日の計画で
ある。
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点名上牧 |
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岩妻峠のお地蔵さん |
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観音寺山から下ると道の真ん中に三角点(点名上牧 373.8m)がちょこんと座っている。写真を撮っ
て先へ進む。南側からはひっきりなしに舞鶴若狭道を走る車の音が聞こえる。上牧からすぐによく掘れ
た峠に着く。父たぬきが、「あっ」と指さす方を見ると、石室の中にお地蔵さんがたたずんでいる。下の
方が埋もれて判明しにくいが、「すぐをうち すぐまえ・」と書いてある。「をうち」とは福知山市大内のこ
とだ。大内は、田野山田とは秋葉山に続く山塊を隔て東側にある。
地形図では、破線がいったん大内側に下り、尾根に登り返して点名秋葉山へ続いている。大内側に
それらしきものを捜したが、なかなか見つからない。けもの道よりは少し広い踏み跡があったので、そ
の道を下ってみる。しばらく歩いてみるが、斜面が崩れ道は消えてしまった。
このまま進んでもまた藪こぎとなるのは必至。観音寺山まで引き返すことにする。といってもそこは藪
好きたぬきなので、まっすぐ引き返さず尾根への急登を登り返して上牧三角点にたどりつく。
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観音寺山 |
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歩きやすい尾根道 |
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観音寺山から北に進む尾根はきれいに切り開かれ、くもの巣以外は全く問題のない道だ。尾根に
破線の道まであるので、よい道に違いないとは予想していたが・・・。しかし、時刻は3時。めざす秋
葉山には何時に着くのだろう。このまま歩きやすい道が続くことを祈るばかりだ。しばらく歩くと、岩妻
峠からの破線の道とおぼしき踏み跡が東から合流している。
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迷いやすいところ |
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熊の糞? |
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その少し北に、「6号 下六地区」と書かれた看板が立っている。山の境界を示しているのだが、
道が二手に分かれている。ここで父たぬきは道のよい右へ進む。しかし、コンパスで確認すると、そ
の方向は大内に下りてしまう。すぐ呼び戻し左を歩く。尾根に沿ってプラ杭があるので、それもめあ
てとなる。
ほぼ南北にのびる尾根を快調に歩く。ふと足下を見ると黒い固まりが・・・。よく見るとけものの毛が
混じっている。熊の糞かも・・・。と思うと何となく歩くのが速くなってくる。(^_^;)
概ね下り基調で、229mピークから点名秋葉山までは登りとなるがそれほど急ではない。
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秋葉山近くの祠 |
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袴越線と書かれた峠 |
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242.7m秋葉山三角点は尾根道の真ん中にあった。10mほど東に鳥居マークがあるので行って
みると小さな祠が東を向いて建っている。中を覗いてみたが榊と白い布が見えるだけ。北東に参道が
下っている。大内山田へ下りられるようだ。
三角点に戻り、再び尾根を歩く。これまでの道と違い少し藪っぽいものの枝の張り出しが少しあるく
らいでそれほど悪くはない。
10分あまりで、大内山田と田野山田をつなぐ鞍部に出る。その先も道はあるが、なぜかピンクのP
Pロープで遮断され、立ち入り禁止状態に。
鞍部には看板があり、袴腰線と書かれている。東西の道を袴腰線というのだろうか。
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やっと池に出る |
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歩いた尾根を見る |
鞍部から南西に歩き、池の少し前で二股に分かれているので、南に歩く。分岐の辺りは水田跡で
段々になっている。ここでいつものごとく、道を誤り、破線の道をさらに進まねばならないのに、油断し
て早めに西に曲がったのが運の尽き、道なき道を池の堰堤に出るは目になってしまった。やはり、こ
まめにコンパスで進む方向をチェックしないといけないなぁ。
堰堤に出てやれやれ。新池に置いた車まで田野山田の集落の中を歩いて戻る。途中で点名秋葉
山の名前などを尋ねるが、わからないと言うことだった。昔は池の奧の道から市島に抜け、盆踊りに
行ったという話を聞いたが、それはたぶん岩戸に抜ける道ではないかと思う。
次は、岩戸と田野山田をつなぐ峠を歩いてみたいな、と思う。
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地図はこちらをご覧ください。 |
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