低山なれど展望よし 笠松山・善坊山
兵庫 加西市


 真っ青な空。こんな日は空気が澄んで展望がいい。南の方へ用事があるので、その途中の
笠松山へ行ってみる。
 古法華自然公園に車を置き、まず古法華寺から笠松山をめざす。古法華寺の参道にはユニ
ークな石仏が並んでいる。一体ずつ見ていくと楽しい。
 
素朴な石仏が傍らに 岩の尾根を歩く
 標識に従い笠松山登山道を歩く。風が冷たい。岩尾根を少し登ると、すぐに展望が
広がり、北に雪を乗せた山々が連なっている。
「眺めがいいねえ。」
「こんな大層な格好してるのは我々だけや。」
自然公園のハイキング道なので、他の人たちは軽装で歩いている。ザックに登山靴
の我々は、ここではちょっと不似合いかも。

 左右の景色を見ながら展望のいい岩尾根を歩く。近くの大藤山にはやまあそ島田さ
んが登っているそうなので無線で呼び出しようすを尋ねる。

 鉄の鎖が垂らされた大きな岩を登りきって少し歩くと笠松山山頂(244.4m)。
 擬木の展望台があり、三角点はその陰にひっそりと埋まっている。展望台に上がると
子ども連れのご家族が展望を愉しんでおられる。少しお話しし、ちゃっかり名刺を渡し
てホームページのPRをしておく。
北方面は大展望 高星山、段ヶ峰方面、笠形山、千ヶ峰等々が連なる

 北には兵庫中部の山々が連なる。空気が澄んでいるので白い山々がくっきりと浮かぶ。
いちばん大きく見えるのは笠形山。その右には白い千ヶ峰。前日に登ったときには雪だった
が今日は晴れて展望がいいだろう。笠形の左には真っ白で平らな山々、たぶん段ヶ峰あた
りか・・・。高星山も白い。さらに西に目をやると、尖った明神山。その左右にも白い山が確
認できる。
 千ヶ峰から目を東に向けると、西光寺山や社の三草山、大船山を中心とした北摂の山々。
六甲の山々から南方面は少し霞んでいるが、淡路島が大きく見え、瀬戸内海は光っている。
「春の海やねえ。」
しかし、北からは冷たい風。
笠松山側から善坊山を望む 岩を下り、釣り橋を渡る

 十分展望を楽しんだあとは、善坊山に向かって出発。途中の分岐で「つり橋」方向へ向かう。
こちらの尾根も展望がいい。北側の採石場を見下ろすと、オフロードバイクが大きな音をたてて
走り回っている。岩の斜面を下り、駐車場の東の尾根に回ると駐車場の西の岩壁にロープを垂
らしているグループがある。古法華周辺には、いろいろな楽しみ方ができるところがあるんやね。

 吊り橋までくるが、岩の斜面を下らなければならない。6,7人のグループが登ってこられるの
を待って下りる。幸い鎖があるので、それを頼りにへっぴり腰で下りていく。先に下りた父たぬき
が吊り橋の上で声を上げている。私もそろそろ歩いていく。渡りはじめはなんということもなかっ
たが、真ん中あたりまでくると風で橋が大きく揺れてちょっと怖い。堀切なので風の通り道のよう
だ。
善坊山山頂

 吊り橋から善坊山まで1.5kmとある。ゆっくり歩いてもそれほどかからない。頂上直下の急
登を登り切ると善坊山(251m)。
 昼食を終えられたばかりのご夫婦連れが一組。山頂は木々に囲まれ、展望は笠松山のよう
なわけにはいかないが、訪れる人が少なく静かなのでここでお昼にする。おうどんをつくって食
べようとすると、大藤山のIXW(やまあそ)さんからコール。途中から三木のMXFさんも加わり
しばらくお話しする。
光る瀬戸内海 笠松山を望む
 下山は同じ道をもどる。季節を間違ったツツジの花が寒そうに揺れている。南には穏やかな表
情の瀬戸内海。西には尖った笠松山。途中に周回コースへの分岐があるので次回はそちらを
歩いてみたいね。
 笠松山、善坊山は、低山といえども展望は抜群。これから春にかけてひだまりハイクにもいい
でしょうね。


行った日 05 1/10
行った人 たぬき二人
2.5万図 笠原 山行地図

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