今日も午後からの山歩きとなった。氷上町福田を囲む山々を時計回りに周回しようということにな
ったが、日暮れの早いこの時期、半日で歩くには少し長いコースかもしれない。それに登山道の様
子も不明で、倒木や藪なら途中で下りてこなければならないかも・・・。まあ、何とかなるわ、といつ
もお気楽たぬき。お昼ご飯も早々に、福田に向かう。
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峠から巡視路を歩く |
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少し登ると石戸山が大きく見える |
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福田は、氷上町朝阪から小さな峠を越えて行く。秋には観光栗園が開園し、村内には子安地蔵
があり、訪れる人も多い。
峠頂上を過ぎ、少し下ったところにある広い路肩に車を置き、峠を少し戻って「火の用心」札から
山に入る。すぐにプラ階段があり、それを登っていくと、すぐに尾根に出る。尾根はずーっと巡視路
で、藪を歩くことが多いたぬき二人にとっては快適ハイウエイである。台風の後始末もされているよ
うで、枝さえ落ちていない。鉄塔の下に出ると、石戸山が福田の村を挟んで大きく手を広げている。
「遠いなあ、あそこまで行けるかなぁ・・。」と心配する父たぬきに、「まあ、時間がなくなったら、どこ
かでエスケープしたらいいからね。」と私。いつも“ケセラセラ”である。
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快適な道 |
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小寺山三角点と鉄塔の立つ山頂 |
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二つ目の鉄塔を過ぎても道はハイウエイ状態。台風のあと整備がされたようだ。木の枝さえも落
ちていない。
Ca350mで東西の尾根に出る。「火の用心」の標識が東西に向いている。小寺山はここから西
に少し歩いたところ。
この尾根もとても歩きやすい。雑木がなくなり明るくなったところが小寺山。三角点は頂上から少
し下がったところにある(三等三角点 357.8m)。頂上には新しい鉄塔が建ち、その下に立つと
360度の展望。「わー、ここはいいわぁ。」「ここでお弁当を食べたらええね。」
最近来訪者があったのか、卵の殻とみかんの皮が落ちている。(T_T)
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鉄塔から西を望む |
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北の展望 |
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加古川の流れと南の山々 |
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北には氷上盆地を囲むようにおなじみの山々が並んでいる。遠望はきかないが、なかなかいい眺
め。西には篠ヶ峰から白山、弘浪山。水山と西に連なる十九山が間から顔を出している。南に目を
転じると、加古川の流れが白く輝き、その向こうに蛇山、石金山。
もう少し展望を楽しんでいたいが、まだまだ先が長いので合流地点までもどる。
こちらの尾根も巡視路なので、歩きやすい。地形図には載っていないが、Ca350mにも鉄塔があ
り、ここも展望がいい。先ほど歩いてきた山々が低く見える。
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441ピークの南側は崖 |
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441ピークを振り返る |
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こちらの尾根も歩きやすく、思ったより歩行が捗る。これなら4時頃に下山できるかもしれないね。
地形図を見ると、441ピークまでは緩い尾根だが、441Pは北に回り込んだ方がよさそうだ。直下
まで行くと、案の定、巡視路も北へ向かっている。441Pへは、北へ延びる尾根から回り込み、小
休止。
この辺りは岩マークが多く、南側は切れ落ちている。441Pから東へ向かおうとすると、1枚岩を
下りなければならない。山腹を巻けないかとさがしたが、木が倒れ行けそうにない。父たぬきは岩
を難なく下りていったが、たぬきは3点確保しながらなんとか岩を下りる。下りてみるとたいした岩
ではないが、南側は崖なのでちょっと怖い。
ここで少し時間を費やしてしまったので、父たぬきは速歩のように歩いていく。振り返ると441P
が尖って見え、行場のような感さえする。
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秋の名残、ドウダンツツジの赤 |
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縦走路から西の展望 笠形山、千ヶ峰が霞んでいる |
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その後は順調に歩き、高見城山から石龕寺に至る縦走路に出る。このコースは一般登山道なの
で整備されている。この道を歩くのは何年ぶりだろう。
途中の展望が開けたところから霞んだ千ヶ峰や笠形山が確認できる。
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ザレ場 |
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鉄平石の採掘跡 |
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ザレ場を過ぎ、いったん下って登り返すと、鉄平石を切り出した跡に出る。平たい岩は庭石にした
そうだが、こんな形の岩がよくぞできたものだと自然の妙に感心。
少し南に歩くと、東北に向山や石生の街が見える。
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石戸山 |
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分岐 |
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5分ほどで石戸山頂上(一等三角点 548.8m)。少しだけ休んですぐに出発し、次の岩屋山を
めざす。
岩屋山をすぎ、道標のある分岐で石龕寺へのコースと別れ、重ね岩と書かれた方へ向かう。こち
らも巡視路だが、台風の風でたくさんの枝が落ちている。小寺山辺りの巡視路はいい道だったが、
こちらは少し歩きにくい。
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重ね岩? |
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振り返ると石戸山が遠くに・・・ |
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重ね岩は尾根の小さなピークにある大きな岩のようだ。案内板も何もないが、岩の形状からたぶ
んこれがそうだろうと、写真を写しておく。
しばらく歩くと、鉄塔に出る。ここから北西の尾根にのり、次の370mPをめざす。
時計は3時半を過ぎている。空が暗くなってきた。足は自ずと速くなる。
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こちらも巡視路 |
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点名福田頂上(三角点は、奧の石 手前は境石) |
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快調に歩き、尾根を少し下って点名福田との鞍部に出る。巡視路は福田の直下から南の山腹を
巻くように下っている。下ってしまっては点名福田に行けないので、泣く泣く巡視路と別れ、薄い踏
み跡をしばらく登って点名福田頂上に立つ。赤松に囲まれたきれいな三角点。
さて、ここから尾根は西と北に分かれている。どちらへ行こうかな神様の言うとおり、っと。西の尾
根をとれば巡視路に合流するかもしれないと、西の尾根へ歩き出す。ここも踏み跡程度だが、巡視
路へ下りることはできず、徐々に北西の尾根にのってしまった。
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倒木 |
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栗園 |
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あと少しだから、とそのまま下りていくと、道はなくなりおきまりの藪こぎとなった。藪こぎをしてい
ると、麓から犬のほえる声が聞こえる。山に怪しいものの気配を感じたのだろう。「怪しいものです
よ〜。」と言いながら藪をこいでいると、ついに倒木に出くわす。今回のコースではほとんど倒木が
なかったが最後の最後になって倒木に行く手を阻まれることに・・。しかもすぐしたに家の屋根が見
える。人の話し声も聞こえる。
高星山の倒木経験でちょっとやそっとの倒木では驚かなくなっているので難なくクリアし、里に出
る。
出たところは栗園のそば。今年はたくさんの栗が実ったのだろうか。
車まで歩いていると、今日歩いた山々が屏風のように福田の村を囲んでいる。峠には外灯がとも
り夕闇が迫っていた。
※点名福田からは、尾根を南へもどり、巡視路を下りた方が藪こぎ倒木もなく歩きやすかったと思
います。 |
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