三草山は吹雪のち晴
兵庫県加東郡社町(423.9m)

 五峰山中腹から三草山を望む

 今日は、アマチュア無線のQSOパーティー。毎年(と言っても3年目)、山に登って参加している。昨年は、
五台山からだったが、無線のロケーションはいまいちだった。今年は、雪も降りそうなので、南の方の暖かそ
うな山へ行くことに決め、社町の三草山へ向かう。

 三草登山口から山頂をめざす。このコースは、離れたところからでも登山道がよく見える。展望がいいだろう
と思っていたが、そのとおりで、高度を上げるほどに景色が広がっていく。しかし、北の方は黒い雪雲。西の方
からは雪雲がやってきている。その雲は、笠松山から小野アルプスの方へ雪をはこび、そのまま東の方へ行
ってしまった。
登山口すぐ上の斜面   笠松山方面は雪
 岩尾根を登っていく。急なところもあるが、快適な道である。無線機からは絶えずCQが聞こえてくる。途中で
知り合いの局長さんに応答しながら、1時間20分ほどで山頂に着く。

 山頂には人影もなく、ただ風の音だけが通り過ぎていく。風の当たらないところを探してうろうろしていると、
突風とともに雪がやってきた。瞬く間に山頂は真っ白になる。単独男性が畑コースから来られる。10分ほどで
雪もやみ、ちょっとCQを出してみるが、風が強く口も手も悴んでしまい、2局交信しただけで閉局する。
  「おうどん食べて、下りよか。」二人の意見が一致し、鍋焼きうどんを食べると早々に下山にかかる。その頃
には、たくさんの人が頂上にやってきて、祠にお参りされていた。地元の方だろう。
雪の頂上 頂上から白髪岳(中央奥やや白い山)
 下山は鹿野コースをとる。南向けの尾根は、風は強いもののぽかぽかして気持ちがいい。冷えた体も徐々に
温まっていく。日陰には先ほどの雪が粉砂糖のように積もっている。

 天狗岩の手前に来たとき、突然強い風が吹き、二人の帽子がひらひら飛ばされてしまった。まさにひらひらと
いう表現がぴったりで。父たぬきのタイガース帽子は、登山道からちょっと外れた木に引っかかっている。しかし
私の帽子はその辺には見あたらず、谷の方へ飛んでいってしまったようだ。帽子は諦め、また歩き始める。

 南方面の展望がいいのでちょっと無線でも、と無線機のスイッチを入れようとする。あれ、今度は無線機がな
い!帽子を探して藪こぎをしたときに落としたようだ。また引き返し藪に分け入り、今度は無線機探しだ。スイッ
チを入れたままなので、どこかで音がしていないかと耳を澄ますと、無線機特有の「ジャ」という音がかすかに
聞こえる。よーく探すと、ちょうど父たぬきの帽子の見つかったあたりにあった。(^^)
雪の道 雪の笠形山(右奥
 再び歩き始める。青空が広がり、笠形山が白く美しい。千が峰はまだ雲の中だ。南には雄岡山・雌岡山、そ
の向こうに明石海峡大橋と淡路島。瀬戸内海が光っている。なんともいえない心地よい風景に心もあたたまる。

 鳥居をくぐり、展望所を過ぎて急坂を下りると、昭和池との分岐だ。昭和池まではほとんど平坦な道。秋の忘
れ物、ムラサキシキブの実が残っている。昭和池畔のハイキング道を歩き、山頂から2時間10分で車に戻る。
すぐ上の岩場ではオフロードバイクがエンジン音を響かせて上り下りしている。息子の姿がだぶって見えてき
た。
 左昭和池 右鹿野コース山頂へ 昭和池から三草山
行った人  たぬき二人
行った日  02.1.2
コースタイム  三草登山口9:10〜山頂10:30・・・11:35
 昭和池分岐13:15〜三草登山口13:45