今年初めての雲海 三尾山
兵庫丹波 春日町

 朝起きると、霧が出ている。前日の湿度が夜中に気温が下がり、霧になったようだ 。でも、真夏の
霧はすぐに消えてしまう。
 
 三尾山にはいくつか登山口があるが、舞若道の丹波第一トンネル下から上り、佐仲峠に下りること
にする。1台の車を佐仲峠の林道に置いておく。途中まで整備され、峠まで1.5kmのところにとめ、
中山登山口に向かう。

 夏草が茂り、その上、霧の朝は暗い。その分涼しいが、歩く始めると汗が噴き出てくる。金属製の
新しい標識が山頂までの距離を教えてくれる。
 登山道がガレた谷筋から山腹を巻くようになると、リョウブやツツジの木の間から東の谷がのぞけ
るようになる。
「あっ、雲海や!」
大路の谷は霧の底だ。早く山頂に行かないと霧が上がってしまうかも・・・。
 急な山道に少しばて気味だった心も急に元気を取り戻し、足どりも軽やかになる。
 
 東峰との鞍部には、「前三尾」という標識が立っている。以前は東峰と言っていたがいつから前三
尾と呼ぶようになったのだろうか。そちらはパスして本峰へ向かう。
 
夏栗山(左)と黒頭峰(右)の間に松尾山、白髪岳 三国岳の頭の上に氷ノ山が・・・(ズームで)
 ヒカゲツツジの道から急な段を喘ぎながら山頂に到着。先に登った父たぬきが歓声を上げる。期待通り、
一面霧の海。

 雲海の上に山々がくっきりと浮かぶ。黒頭峰、夏栗山の間に白髪岳、松尾山。双眼鏡で覗くと、三国岳
の上に何やらピークが確認できる。氷ノ山だ!何度も三尾山に登ったが、氷ノ山がこういう姿で見えると
は・・・。
北東の展望
 大路の谷の向こうには三嶽を中心とする多紀アルプス。妙高山から東に延びる稜線の上にぽっこり
とした鹿倉山。
東には、三嶽 どっしりした五台山
西の展望

 西向かいには、向山連山から譲葉山が屏風のように連なり、麓は霧で見えない。粟鹿峰から三国岳、
またに山、千ヶ峰、笠形山の長い稜線がきれいに浮かんでいる。
陽が差し始めると、たちまち霧はなくなってしまいました(上と同じ方向)

 すばらしい眺めを堪能し、陽が射し始めたのを機に下山にかかる。向山の麓の霧も薄れ、薄いベールの
下に村々が透けて見える。
佐仲峠のお地蔵さん 佐仲峠から下る

 佐仲峠へ向け、急な下りを足を滑らさないように慎重におりる。地元のK中学校の総合学習の大きな看
板が目をひく。
 佐仲峠には以前と変わらぬ姿でお地蔵様が静かにたたずみ、我々を迎えてくれた。峠から春日側へ広
い林道を下る。
 車に戻り、中山登山口までもう1台を回収に行く。霧は完全に晴れ、また真夏の暑さが戻っていた。

              地図はこちらをご覧ください。

行った日 04 8/16(月)
行った人 たぬき二人
山行タイム 中山登山口7:30〜頂上8:20ー9:15〜佐仲峠9:35
〜車(林道)10:00
2.5万図 宮田