深山 ささやまの森公園から雪多き北尾根を歩く |
兵庫 篠山市 大阪 能勢町 |
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ようやく冬らしい天候になり、積雪も今冬いちばんとなった。北の方はまだ天気がすっきり回復
していないようなので、ささやまの森公園から深山へ登ることにする。2年前の同じ頃、雪の中を
深山へ登った。その時のことを思い出しながら薄く雪の積もった八幡谷ダム沿いの道を公園へ
向かう。
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静かな拠点施設 |
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徐々に雪が深くなってきました |
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ダム沿いの道は前夜の降雪で滑りやすくなっている。ここは慎重に運転。拠点施設のいつもの駐
車場に車を停め、準備をして出発。施設周辺は積雪20cmほどか。炭焼き小屋のそばを通って林道
に入る。
ささやまの森公園には山腹をぬって散策路が巡らしてあり、それぞれ名前が付いている。林道から
杣の散策路を歩き、満燈山をめざす。
徐々に雪の量が多くなり、杣の道から離れて谷を歩き支尾根に出るとさらに深くなる。遊歩道に設
置された木の階段が雪に隠れているので、よく見ながら登って行かないと足を踏み外してしまう。先
を行く父たぬきは慎重に登っていく。
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鉄塔70から弥十郎ヶ嶽 |
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満燈山 |
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およそ1時間で鉄塔70に到着。2年前にはここからまっすぐに尾根を下った。鉄塔からは大きく袖を
広げた弥十郎ヶ嶽。北の方は雪雲に覆われ、多紀アルプスの山々も頭に雪雲の帽子を被っている。
尾根に出るまでは風がなく、寒さを感じることはなかったが、ここは吹きっさらしでじっとしていると
温まっていた体が冷えていく。
鉄塔からひと登りで満燈山である。小さなプレートと境石が山頂であることを示している。山頂は
木立に囲まれ展望はない。地図には標高が記してない。プレートには556m、テープには567.8m
とある。「いったいどっちなんやろ?」と二人で首をかしげながら地図を眺める。地図では560mから
570mの間のようなので、後者の方かもね。
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蛇岩 |
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舩谷山 |
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満燈山から舩谷山に向けて京都・兵庫府県境を南へ歩く。満燈山の下りは急でずるずると滑り
やすい。アイゼンがあればなあ。アイゼンもスノーシューも「そんなんいらん。」という父たぬきのこ
とばで車に置いてきた。(+_+)
雪は30cmほどか。風の強さや方向で深いところとそうでないところがあり、積雪は均一ではな
い。蛇岩まで来るといよいよ雪は深くなる。
去年歩いた時の印象では舩谷山から蛇岩まではあまり時間がかからないと思っていたのだが
上りなのと雪があるのとで時間がかかり、舩谷山かと思ったピークはひとつ手前のものだった。
もう少し、と鼓舞し再び歩きはじめる。このあたりから頭上にはきれいな樹氷。
「きれいなあ。」と足を止めて眺める。
蛇岩から1時間で舩谷山に着く。積雪は4,50cmほどか、やはりスノーシューがあった方がよかっ
たようだ。そんな話をしていると、深山方面からワカンを付けた単独男性がやって来られる。
「雪が深くて、深山へは行かずに引き返してきました。」と言われる。
「我々はスノーシューも何もつけていないんですけど・・・。」
拠点施設から谷沿いに庫阪峠へ、そして舩谷山へというコースだったようで、我々が登ってきた方
へ下りて行かれた。
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樹氷をくぐって |
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先ほどの男性の足跡は深山方面へ10mほど進んだところまでで、その先はトレースがなく、深い雪
の中を歩くのはなかなかしんどい。
「ひきかえそか。」といったんは引き返したが、深山までもう少しなので、気を取り直し深山をめざす。
吹きだまりは1mほどの積雪のところもあり、なるべく積雪の少ないところを選んで歩く。それでも膝
より上まで潜るところもある。 |
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頭上には樹氷、そして雪面には光と影の自然の造形。太陽がさすと雪景色はさらに輝きを増す。
樹氷は日にあたると解け始め、ぽろぽろと落ちてくる。
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新雪を踏んで |
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もうすぐ頂上 |
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笹が多くなると山頂も近い。前方にようやく山頂の大きな岩が見えてきた。笹の中をひと登りで山頂
に着く。
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北から西の展望 |
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東の展望(最奥は雪雲かかる愛宕山) |
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南には大阪市内や大阪湾が望めます(ズームで) |
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山頂からの展望は抜群で、雪をいただいた山々がグルーっと取り巻いている。南には大阪湾が陽ざしを
受けて光っている。双眼鏡で覗くとキラッと光るものが・・・
「あっ、あれはドームやね。」
臨海に立つビルもはっきりと望める。東には半国山の向こうに愛宕山。長老も白い。多紀アルプスは徐々
に雲が切れ、姿を現し始めた。しかし、それより北はまだ雪雲に覆われている。
西には北摂の山々。中でもピラミダルな大船山はよく目立つ。遠くには雄岡山、雌岡山が仲良く並んで
いる。
薄日がさしているものの雪を運ぶ風は寒い。深山宮の前にある大きな岩を風除けにしてお湯を沸かす。
手袋をはかないとすぐに手が悴んでしまう。足先も冷たくなってきた。なかなか沸騰しないお湯を待ちなが
ら無線でコールしてみるが、今日は誰とも繋がらない。
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下山 |
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熱いラーメンとお茶で体も少し温まってきた。
そろそろ下山にかかろう。来た道を下りていく。トレースがあるので、登ってきた時よりもずいぶん歩きや
すい。舩谷山には20分ほどで着く。
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庫阪峠 |
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沙羅の木保護地 |
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舩谷山からは往きに出会った男性のトレースがあり、それをたどればいい。急な階段を下りていくと庫阪
峠である。なだらかな峠を南へ下りると能勢町天王である。
庫阪峠から胎内くぐり経由で下りようと思っていたが、雪で道がわかりにくい。今回は谷に残るトレースを
辿ることにする。
しばらく歩くと沙羅の木保護地に出る。花の時期に来てみたいね。
「扇ナリ」と名付けられたあたりからトレースは谷に下り、登山道から外れている。谷は沢になり水が流れ
ているのでトレースと別れ登山道を歩く。 |
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扇岩のつらら |
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登山道は谷からしだいに離れていき、あまり高低差のない道となる。急な斜面に付けられているの
で斜面側の足を滑らせないように歩いていく。
先を行く父たぬきが
突然「おー!」と大きな声をあげる。大きな岩から長いつららがぶら下がり、地面まで届いている。扇
岩と呼ばれる巨岩の上から下までたくさんのつららが下がり、なかなか壮観である。
岩からは道は急になり、谷へと高度を下げる。谷に下り、しばらく歩くと林道に出る。わかんのトレー
スを探していると、木の実の散策路から谷へ向かっている。なるほどここから庫阪峠へ向かわれたの
か。
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除雪された林道を拠点施設へ |
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小さな山の柿 |
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林道は除雪がされたばかりで雪のない路面を拠点施設へ向かう。雪玉が飛び交ってるなと思うと、
親子連れが雪遊びをしている。
見上げると小さな柿がまだ落ちないで残っている。これもそのうちヒヨドリの食料となることだろう。
拠点施設に着くと炭焼き小屋の前で薪割り機が動いている。ちょっと見学させてもらい車に戻る。
冬の深山は予想以上に積雪が多く、スノーハイクを楽しむことができた。 |
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行った日 |
08 1/25(土) |
行った人 |
たぬき二人 |
山行タイム |
拠点施設8:45〜鉄塔9:40〜満燈山9:50〜蛇岩10:05〜
舩谷山11:05〜深山11:55−13:00〜舩谷山13:25〜
庫阪峠13:40〜扇岩14:00〜拠点施設14:35 |
2.5万図 |
福住 埴生 山行地図 |
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たぬきほーむへ 山歩きへ
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