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小栗は福井県小浜市にある山である。高島トレイルから北に外れたところにある。高島トレイルへの尾根がとても
いいというので、ずっと行きたいと思っていた。地図を見ると、上根来(ねごり)から歩けそうだ。
国道27号を東へ走り、鵜の瀬、上根来への標識に従って右折。この道は百里ヶ岳へ登った時に通った道である。
下根来から中ノ畑、そして最奥の集落が上根来である。前に来た時は9戸のお家があったのだが、どの家からも
人の気配が感じられない。5年の間に離村されたのだろうか。5年前と同じようにお墓のところに車を置き、準備をす
る。付近の田畑にも耕作されずに放置されている。お墓は金属製のフェンスで囲われている。明らかに以前とは違う。
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お寺の裏にある石仏の前を通って |
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尾根の途中にあるアンテナの残骸 |
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小栗へはお寺の裏から尾根から登ることにする。お寺らしき建物はあるが、廃屋のようだ。細い踏み跡があり、
歩いていくと板碑型の石仏。どれもまだ新しい前垂れをしている。その前を通り、尾根に取りつく。しっかりした道
があり、ところどころにテープが付けられている。
使われなくなったアンテナが残っている。上根来の家々に電波を送っていたのだろうか。
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急だが、いい尾根 |
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小栗へもう少し |
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支尾根は急だが、登るほどに雰囲気が良くなる。ブナの黄葉はまだだが、その下にあるモミジは真っ赤に色づいて
いる。
急な尾根がなだらかになると小栗への尾根である。水分を摂って小栗へと向かう。ブナの尾根は心弾む。平坦な
尾根を楽しみながら歩く。
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平坦な小栗山頂 |
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ブナの尾根 |
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小栗へはすぐに到着。もっと歩いていたいのにね。平坦な山頂(である。静かな山頂でたたずんでいると、時が
止まったような錯覚にとらわれる。
「ここで昼寝をしたいなあ。」と父たぬき。
山頂から西の尾根へ導くテープが見える。ほかのルートもいつか歩いてみたい。
無線で氷ノ山の矢問さん(JN3LNW)をコールし、しばらくお話しする。
山頂に心を残し、来た尾根を戻り、南へ歩く。ブナの尾根は気持ちがいい。木の間から千石山が見える。千石
山から駒ヶ岳の尾根もよかったけどここもいい。
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ブナブナブーナ |
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苔むした尾根 |
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尾根は南東に向きをかえ、ますます素敵なところとなる。いいねえ。いいなあ。と何度もつぶやく。
苔むしたところは日本庭園のよう。途中、南西に延びる尾根方向へたくさんのテープが付いている。 |
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桜谷山から駒ヶ岳方面 |
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桜谷山から東へ向かう |
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道標が見えると福井県と滋賀県境である。高島トレイルとして整備されているが、それ以前から福井県の山の会
が標識などをつけている。県境の出たところは「桜谷山」とよばれるピークで、南東方向が開けている。まだお昼に
は早いので、東へ歩いてみよう。駒ヶ岳に登った際に、下山した尾根の分岐まで行ければいいのだが・・・。
下り始めると駒ヶ岳や武奈ヶ嶽方面が開け、いい眺め。
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umtjさんたちを見送る |
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ブナの下を通って引き返す |
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桜谷山から下りブナの道を歩いていると、駒ヶ岳方向から男性二人連れが来られる。突然、
「もしかしてたぬきさんですか。」との声かけに二人ともびっくり!二人とも赤い帽子なので、それが目印になった
ようだ。去年御嶽から小金ヶ岳へ歩いた時に下山地から車まで乗せていただいたumtjさんとお友だちだ。私の
レポートなども参考にしていただいているそうだ。お二人は、森林公園から駒ヶ岳へ登り、百里ヶ岳まで歩いて
ピストンされるとか。しばらくお話をして別れる。
しばらく東へ歩くが、少し早めに帰りたいので、引き返す。大きなブナの下を通り、ついさっき歩いたばかりの道
を桜谷山へ。
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中小屋の谷を眺めながら |
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小栗への尾根(正面)を戻る(左は木地山峠へ) |
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「高島トレイル」の標柱のそばでお昼ごはんにする。眼下には中小屋。遠くに霞む山々はどこだろう?ぽかぽか
と暖かい。
昼食を終え、下山にかかる。最初は木地山峠へ下るつもりだったが、小栗から歩いたときに目に着いたテープが
気になり、そちらの尾根を下ることにする。
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小栗への尾根を少し戻り |
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支尾根を木地山峠からの道へ下る |
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この尾根を下ると、木地山峠からの道と合流するようだ。
尾根もブナが多い。若いブナが多く、生き生きとした木々の中を下るのは気持ちがいい。 |
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木地山峠からの道と合流 |
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よく歩かれた道 |
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傾斜が緩やかになってきたら峠の道に近い。目の前にきれいな道が現れたら、そこが峠からの道だった。
この道は、5年間に百里ヶ岳へ登った時に歩いている。こんな道やったかなぁ、と思いながら下りていく。
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何度も沢を渡り返し、細い巻き道を歩いたりして、ようやく上根来に戻る。神社に人影が見える。
あいさつをすると、「木を伐っているんですわ。」と笑顔で応えてくださる。雪の季節までに枝打ちをされたのだ
ろう。上根来に住んでおられるのか、作業のときだけ村へ戻って来られるのか、尋ねる間もなく、今ではあま
見られなくなった木製の梯子を持って上の方へ上がって行かれた。
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村は、来た時と同じように静かである。車に戻って帰り仕度をしていると、自転車に乗った男性がおにゅう峠から
下りて来られる。琵琶湖畔に車を置き、これから敦賀経由で戻られるという。しばらく話をし、颯爽とペダルをこいで
去って行かれた。
念願の小栗はうわさ通りの素敵な所だった。 |
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行った日 |
10 10/23(土) |
行った人 |
たぬき二人 |
山行タイム |
上根来8:20〜小栗9:40ー10:00〜桜谷山10:40−11:10
〜高島トレイル〜桜谷山11:45−12:25〜支尾根12:35〜
木地山峠合流12:55〜上根来13:40 |
2.5万図 |
古屋 |
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たぬきほーむへ 山歩きへ |