雑木の林を抜けて 高岳縦走 |
兵庫 猪名川町 |
貴公子さんから「妻恋地蔵さんのオフがあるんですが、来ませんか。」と紹介をいただき、北摂高 岳縦走に参加させていただく。予定では14名参加とか。貴公子さん以外初めてお会いする方ばか りだ。 都合で参加できなくなった父たぬきを残し、一人で出発する。篠山市から後川を抜け、猪名川町 に入ると奥猪名健康の郷がある。ここが集合場所。集合時刻の50分前に到着。 「ちょっと早すぎたかな?」 ゆっくり支度をしていると貴公子さんが到着。続いて、ネットの上では知っているが初対面の矢問さ んが来られた。「矢問さん、やっとお会いできましたね。(^o^)」 続々と参加の方が到着され、無線用名刺をお渡しする。 最後に、リーダーである妻恋さんが来られ、簡単に自己紹介。登山口の中山峠まで3台の車に分 乗して移動する。 ここから出発!地形図で見ると、概ね大阪府兵庫県境尾根を歩くようだ。すぐに祠があらわれる。 お正月のものか、みかんがちょこんと供えてある。しばらく歩くと、大きな岩のある広場に到着。よく 見ると、岩に何か彫ってある。その裏手の岩にも彫ってある。判然としないが、福禄寿のような頭、 毘沙門さんのようだ。貴公子さんは、「七福神ちがいまっか。」 7つは確認できなかったが、なかな かおもしろいものがあるものだ。 |
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少し枝の張り出しがあるものの歩きやすい尾根道だ。 最初の鞍部には、東西に道が下りている。西側は、平坦な雑木の広場。立ち入り禁止の古びた看 板が入り口にぶら下がっている。地形図では、猪名川不動尊の東に送電線を挟んで位置するなだら かなところだ。 「ここでキャンプしようと思ったけど、流れている水が汚いのですよ。」と妻恋さん。なるほど少し赤み を帯び濁った水が半分淀んだように流れている。ブルーシートや古いトタンを落ち葉が隠している。 |
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再び尾根にもどり、府県界を歩く。大阪側からチェーンソーの音が聞こえる。間伐してるのかな? Ca500mほどのところで小休止。北摂のエアリアマップを広げて今日のコースを確かめる人もあ る。貴公子さんと矢問さんはGPSで現在地を確認しながら歩いている。私は地形図のコピーを見な がら歩く。コンパスはザックの中。時々矢問さんに位置を尋ねるとだいたい合っている。 「うーん、地図読みもわりあい正確になってきたなあ。」と独り言。 休んだところの少し上に南に展望の開けたところがあり、山座同定を楽しむ。昼ヶ岳の向こうにピ ラミダルな大船山が大きい。西には千丈寺山。何年前だったか、ちょうど同じ季節にteihaiのオフが あったなあ。懐かしさがこみ上げる。 赤松のいい匂いをかぎながら府県界尾根を歩いていく。 |
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歩き始めてから40分で猪名川不動さんからのハイキング道に合流する。よく踏まれた広い道だ。 左には木の間から大野山が見える。送電線が徐々に近くなってくる。北に、紅白鉄塔を頭に乗せた 高岳が大きく見えてきた。岩混じりの尾根を登りきると、高岳山頂(720.8m三等三角点 点名鎌 倉)。山頂は狭い。三角点の前で、矢問さん持参の三脚で記念撮影。2月なのにこの暖かさはどう だろう。雪があるかもという予想は見事に覆された。北摂といえども、この辺はよく降るらしい。愛犬 を連れて雪の上を歩いたという妻恋さん。雪の高岳も歩いてみたいものだ。 |
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鉄塔の下をくぐり広い道を歩いていく。「プロムナードでんなあ。」という貴公子さんの感嘆の声。こ んなすばらしい道があるなんて麓からは全く予想もできない。 大きな赤松も混じり、何ともいえず気持ちがいい。日陰には雪が残っている。この暖かさではここ 両日で溶けてしまうだろう。 |
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しばらくすると笹原の広いところに出る。鉄塔が北に延び、周囲が切り開かれているのだ。「ええな あー。」大きく深呼吸する。 「もうすぐ昼食場所ですよー。」の声に、急に空腹を覚える。すばらしい縦走路におなかの虫もぼーっ としていたようだ。 深山のドームもはっきりと確認できる。妻恋さんによると、ここの北尾根も自然にかえりはじめてる らしい。ぜひ歩いてみたいものだ。 |
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縦走路から少し西にはずれた711mピークが昼食場所。人工的に平らにしてあるので城跡かと思 ったが、鉄塔工事の際のヘリポートであったらしい。西方面の展望がすばらしく、弥十郎ヶ岳、八上 城趾、母子篠山界の三国岳、少し霞んで、三嶽、小金ヶ岳、白髪岳松尾山もわずかに確認できる。 もちろん、大野山は指呼の間、真下にあるこんもりした山は高んぼというらしい。霞んでいなければ、 丹波播磨の山のすばらしい展望場所だろう。 |
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おもいおもいに昼食をいただく。小和田さんは泡の出るものを飲んでおられる。今日の天候にはぴ ったり。うらやましいそうに眺める面々。 無線でコールすると、岡山那岐山のOAPさんと繋がる。あちらは雪がボソボソで腰まで沈みながら 歩かれたらしい。 風もなく穏やかな早春の光の中で昼寝をされるみなさん。私は強くなり始めた紫外線が気になる。 貴公子さんが「ダニ違いますか?」と私の肩に這っていた虫を見せてくださる。「ダニやー!」 暖かいのでダニもうろうろ散歩しているのだろう。 「そのダニはオスですね?」と妻恋さん。さすが、ダニのことも詳しいなあ、と感心していると、 「ダニー・ボーイ」「およよよ・・」 ある年代以上でないと、この曲は知らないだろうなぁ。 記念写真を撮り、縦走路後半の歩きが始まる。急なプラ階段を下った鞍部は沢谷の源流部で立派 な鉄の橋が架けてある。登り返して傾斜が緩くなると、縦走路は松林の横を通っている。しかし、ネッ トと寒冷紗のようなもので仕切られている。破れたところから覗いてみると柵の中はすばらしい赤松 林。松茸が生えるのかな?先日のコケズラシ周辺のPPロープを思い出す。 マウンテンバイクのタイヤのあとが残っている。帰ってから島田さんに言うと、北摂ラリーのコースに なっていたらしい。こんな道なら乗りやすいだろうね。 |
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665mピークを過ぎると巡視路は主尾根から分かれる。尾根を進むとすごい藪ということで、いっ たん尾根をはずれ谷に下りる。大谷の源頭部しい。ここがすばらしい雑木の林で、谷には,少ないが 水も流れている。しばし谷に憩い、再び尾根にもどる。 |
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尾根の西側には緩やかな雑木の谷が続く。高岳の雑木の林は、北摂でも随一という。少し傾きか けた陽に木の長い影が延びる。「ほんまに、ええなあ。」 |
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655mピークの先は藪だったらしいが、笹が草刈り機で刈り払われ、登山道が整備されている。 |
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期待した?藪こぎもなく、快調に歩く。天気がよすぎるので暑い。無性にアイスクリームが食べたく なる。 府県界尾根が西に方向を変えるところに突如コンクリート舗装の林道が出現する。鉄塔巡視用だ ろうか。 |
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矢問さんに山ネットのことを伺いながら、しばらく舗装路を歩く。5分あまり歩き、再び山に入る。 | ||||||
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府県界の608mピークを過ぎ、ピークを二つ越えると広い鞍部に下りたつ。南へ下れば別荘地を 通って健康の郷だ。休憩し、林さんの「行きましょう」の一声で奥山から泉郷峠へ下りることに決定. 奥山への登りは少し急だが、10分あまりで奥山山頂(654.8m 三等三角点 点名杉生)に着 く。奥山と書かれた関西独標会の緑の札が枝に掛かっている。この周辺も雑木のすばらしい林が広 がっている。 |
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奥山から尾根を少し北に歩き、再び西に向かう。奥山から二つ目のCa640mピークから篠山市、 猪名川町の境界尾根となる。猪名川町側への切り開きからは健康の郷がよく見える。 「下から見えた伐採地ですね。」 最後のピークで靴のひもを下り用に結び直し、「さあ泉郷峠へ下りましょう!」 少し藪っぽい急な下りを木に掴まりながら下りていく。脚にアケビの蔓のようなものが絡みつく。 「こういうところにはナタを持っているといいですね。」と言うと、「ナタはどこにあるんですか。」と妻 恋さん。「はっ?」「ナタデココですよ。」「はー、なるほど。」 なかなかウイットに富んだ方である。 最後は低い雑木をかき分け泉郷峠に下りたつ。下りたところには投棄されたゴミが散乱している。 人通りの少ない峠はどこも同じような状態。山はゴミ捨て場ではないのに・・・。 「泉郷」と書かれ碑を見学し、健康の郷へと下りていく。今下ってきたばかりの山を見上げると心なし か木々がほほえんだように見えた。山笑う季節ももうすぐ。新緑の頃また訪ねてみたい山々だ。 健康の郷にもどり、おいしいコロッケ屋さんに向かわれる皆さんとお別れして帰路につく。父たぬき 不参加で、人見知りの激しいたぬきは心細く家を出たが、終わると誰よりも大きな顔をしていたよう に思う。道中、いろいろおいしいものをいただきありがとうございました。どなたにいただいたのかは っきりわからず、お礼も言わず失礼しました。そして何より妻恋地蔵さんにはすばらしいコースをご案 内いただき、ご同行の皆さんとすてきな時を過ごすことができました。ありがとうございました。 尚、矢問さん、貴公子さんのHPもご覧くださいね。 |
行った日 | 02 2/21(土) |
行った人 | 妻恋地蔵さん、林さん、小和田さん夫妻、岩崎さん、宮川さん、 隠岐さん、ダンノ凡太郎さん、矢問さん、貴公子さん、たぬき |
山行タイム | 中山峠9:15〜ハイキング道合流10:55〜高岳11:05ー11:15 〜昼食(711ピーク)11:35ー12:30〜大谷源流13:05ー13:15 〜林道13:55ー14:00〜峠14:20ー14:30〜奥山14:45〜 泉郷峠15:30〜健康の郷15:50 |
2.5万図 | 福住 木津 |