ブナとカラマツの 駒ヶ岳 |
福井県上中町 |
キャンプ場から望む |
やまごさんが若狭の山へ行くという。では我々も連れて行ってということで、駒ヶ岳へ。駒ヶ岳と名 のつく山は全国に16あるそうだ。 若狭舞鶴道綾部SAでやまごさん一行を待つ。ちょうど掃除中でたくさんの猫がついて回っている。 同じ色合いなので家族なのだろう。SAで暮らす猫たち、寒い冬をどのように過ごすのか・・。 少し遅れてやまご車到着。お初にお目にかかるHさんMさんとの挨拶もそこそこに東へ向かう。 上中町三宅交差点を右折、今津へ抜ける道だ。熊川宿から右に折れ、河内川沿いに遡っていく。 ダム工事のため、数年のうちにこのあたりも様変わりするそうだ。工事の巨大なクレーンを右に見 てしばらくいくと鳥居がある。そこを左にとり、白石神社に車を置く。林道工事中の人に尋ねるとこ の上は崩れていてこの先は行けないらしい。下山地点近くまで車をあげておくと帰りが楽なのだが 2台ともここに置き歩き始める。 神社のすぐそばから登山道となっている。しかし、擬木の階段。ずっと続いている。まだ続いてい る。まだ黄葉には少し早いが気持ちのよい林の中の階段だ。Mさん、Hさんはずんずん上っていく。 「先に行って。」とやまごさん。 擬木に泥が付いている。ぬたばで遊んだイノシシがつけたものだろう。 |
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階段が切れすこしなだらかになったと思ったら建物のある広場に出た。キャンプ場だという。建物 の中にはマットレスがあり、宿泊できるようだが、最近使われた様子はない。 松本ナンバーのワゴン車が一台。ご夫婦が帰り支度をされている。全国の駒ヶ岳を登られている という。鳥居を右折せずまっすぐ行くとここまで車で来れるようだ。 芝生の上には無数の鹿の糞。「まるで若草山みたいやね。」 |
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やまごさんの到着を待って出発する。広い林道をぶらぶら歩く。作られた当時は利用者もあったよ うだが、徐々に減ってきているように思える。水の枯れた人工の川が枯れ草に覆われている。 キャンプ場施設でいちばんにぎやかなエリアであるが、方位盤が崩れ、修復したものの方向がず れている。 西方向には黄葉の尾根、北には三十三間山。少し場所を移すと南西にめざす駒ヶ岳が見える。 |
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ここから林道を歩かずカラマツ林を歩こうということで、やまご隊長のあとに続くが、尾根違いで引 き返す。林道のすぐ上にある尾根を歩く。尾根はカラマツ林で、少し黄葉し始めている。かわいい松 ぼっくりが落ちている。色が茶色でなければミニバラと見間違うほどだ。 カラマツ林を抜けると、最奥のキャンプ場。カラマツを伐採し、広い道の両側に桜が植えてある。 「わざわざ桜なんて植えなくてもいいのにね。」 ここから、カエデの道。林道沿いに、黄葉した様々なカエデが美しい。 |
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林道の終点が登山口。道標に従って登っていく。さほど急でなく、雑木の気持ちのよい道だ。以前 は木の階段があったのだろう、木は朽ちてコンクリートの杭だけが残っている。 |
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少し平らなところに出る。葉を落とした大きなタムシバがある。 「ここでお昼にしましょか。」 時計は12時をすぎている。腹時計はずいぶん前から12時だ。 イチイの木のそばでラーメンを作る。汗かきのやまごさんはタオルを絞っている。11月にしては 暖かすぎる。 昼食が終わるとすぐに出発する。そばにかわいい実をつけた木がある。検索サイトでエゴノキと わかる。花はよく見るが、秋にこんな実をつけるとは・・・。果皮にはサポニンが含まれ昔は石けん のかわりにしたとか。 男性陣はイチイの赤い実を口に入れている。「甘いよ。」 私も一粒入れてみる。ほんとに甘い。 そういえば、大山で、イチイの実をお酒にするんだと言って採っているおじさんがいたっけ。 |
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ここからは黄葉のプロムナード。いいなあ、この雰囲気。まわりの木々を1本も見落とさないように きょろきょろしながら歩く。靴の下は落ち葉カサカサ。 |
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いつのまにか「駒ヶ岳」とかかれた道標に出る。支尾根に出たようだ。少し歩くと明神谷への分岐。 ブナが落葉樹に混じってきた。 頂上間近の道沿いにもイチイの木がある。きれいに並んでいるので食事場所にあったものも植え られたものかもしれない。 |
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分岐からほんの数分で山頂到着。小さな岩が重なった上に三等三角点がちょこんと乗っている。 残念ながら、霞んでいて展望はあまりないが、日本海も見えるはずだ。 下山に時間がかかりそうなので、少し休んですぐに出発する。明神谷への分岐までに木地山峠 への道標がある。 |
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分岐から案内に従い明神谷方面へと向かう。ブナの混じった気持ちのいい尾根道。この稜線は 滋賀県、福井県の県境でもある。 「MTBなら乗り乗りやのにね。」 ほんとうに歩きやすい道だ。少し勾配のあるところには階段跡が 残っている。でも、階段よりこんな落ち葉の道がいいなあ。 |
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分岐から30分ほどで池が出現する。こんなところに池なんて・・・。足を入れてみると落ち葉が朽 ちて泥になり、ずるずるとずりこんでしまう。何ともいえない神秘的な雰囲気だ。時間があればもう しばらくこの雰囲気を味わっていたいところだ。 広い尾根道はときどき道を見失いそうになるが、タイガースカラーのテープが目印として木に巻い てあるのでそれを頼りに歩く。 |
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池から15分ほど歩くと、雑木の尾根は植林に変わる。ここから林道へ向かってつづらおれの道を ジグザグ下っていく。木の間から歩いてきた尾根が見える。 10分あまりで林道終点に出る。ここからは延々と林道歩きが待っているらしい。向かいの尾根が 夕日に染まっていっそう紅さを増している。 |
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やまごさんにてんから釣りのレクチャーを受けながら歩いていると、後ろから単独の女性が追いつ いてきた。尾根の途中から林道へ出たという。そのためか衣服にゴミが付いている。 女性とお話をしながら下っていく。木地山発3時何分かのバスに間に合うように下りてきたとか・・。 話しているとどうも辻褄が合わない。どうも下りる方向を間違われたようだ。朽木村小入谷から百里 ヶ岳に登り、駒ヶ岳へ縦走、そして木地山へ下りられる予定が、あまりに快適な尾根を歩いている間 にいつのまにか反対側の福井側へ下りてしまわれたということだ。大阪から来られたようなので、上 中の駅へでもお送りすれば敦賀へ出られる。そんな話や山歩きの話をしながら白石神社まで帰って くる。林道歩きは1時間ほどだったが、思わぬ女性との邂逅でそれほど長くは感じなかった。 やまご車のHさん、Mさんはまだ到着されていなかったが、その女性を少しでも早くどこか最寄りの 駅にお送りした方がいいというので、一足先に出発する。 熊川まで出ると、今津行きのバスがあと20分もすれば通過するというので、バス停で女性を下ろし 帰路についた。無線が入り、やまご車は我々より3kmほど後ろを走っておられるようだ。 小浜を抜けると、前方に夕陽を背にした青葉山が影絵のように浮かんでいた。 |
行った日 | 03 11/1(土) |
行った人 | やまごさん、Hさん、Mさん、たぬき二人 |
山行タイム | 白石神社10:15〜キャンプ場10:50ー11:00〜登山口12:00〜 昼食12:12−12:45〜尾根12:55〜明神谷分岐13:05〜 山頂13:10ー13:25〜池14:00〜林道分岐14:15〜ます池15:35 〜白石神社15:48 |