やまあそさんから若杉原生林へのお誘いをうける。アップダウンの少ないコースらしい。久し
ぶりにお会いできる方もあるようだ。
滝野社ICから中国道に乗る。山崎に近づくにつれ、山の北斜面は倒木で無惨な姿をさらして
いる。台風の被害の大きさをあらためて思い知る。
作用ICでおり、西粟倉村に向かう。およそ2時間で若杉原生林駐車場に着く。8時半になっ
ていない。集合は10時前なのでずいぶん時間がある。案内図を見ると、研究路を1周できる
ようだ。早く帰らなければならない用事もあるので、先に歩いてみることにする。
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石畳の中国自然歩道(若杉峠に至る) |
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山桜も満開 |
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案内に沿って中国自然歩道から時計回りに研究路を歩く。原生林はブナの新緑におおわれ
気持ちがいい。
1時間ほどで歩かなければならないので自ずとスピードが速くなる。木の階段などで整備さ
れとても歩きやすい。木には説明のプレートが付けられ、時間的に一つひとつを詳しく読めない
のが残念だが、木の名前が一目でわかるようになっている。
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ミズナラの大木が大きく手を広げ
空に伸びている。
「おおきねえ。」
いったいいつ頃からここに立ってい
るのだろうか。
大きな台風にも耐え、元気に春を 迎えている姿に元気づけられる
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ミズナラの大木 |
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ブナの森 |
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大きなブナもたくさんあり、樹齢200〜300年と説明書きにある。どっしりとしてとても存在感が
ある。そのブナの下に、トクワカソウが可憐な花を見つけた。探すと斜面のあちこちに咲いている。
赤坂山のに比べて少し白っぽいが、再び出会えたことがうれしい。
気持ちのよいブナの森をしばらく歩くと、岡山鳥取県境に出る。ここは第3分岐点と名付けられ、
研究路はすぐに県境から離れ、自然歩道に向かっている。
緩やかな研究路早足で歩く。やまごさんと無線が繋がり、父たぬきが話しをしている。集合時刻
が気にかかり、知らず知らず速くなるのだ。
こまどりの声がすぐ近くで聞こえる。研究路のすぐそばの木で軽やかにさえずっている。デジカメ
で写してみたが、どれも焦点のあっていないものばかり、鳥の撮影は難しいね。
ブナの大木が倒れている。花をいっぱい付けているのに・・・。それにしても今年はブナの花がよ
く咲いている。秋にはいっぱい実がなりますよーに。
研究路から自然歩道に出て、石畳の道を下り、駐車場にもどるとほとんどの参加者が到着。し
ばらくすると、やまあそ車、えびちゃん車も到着。分乗して、峰越峠に移動する。
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峰越峠を出発! |
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天児屋山 |
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今日の参加者は17名。かねちゃんも裕太くんとともに参加されている。深山以来かな?峰越峠で
自己紹介のあと、早々に出発する。残雪期にやまあそさんが歩いた天児屋山が緩い尾根を見せて
いる。「よさそうな山やね。」
峰越峠は岡山県西粟倉村と兵庫県宍粟市(05年4月誕生)の県境にある。ここから県境尾根を歩
いていく。
左の岡山側は植林、右の兵庫側は自然林という県境尾根をにぎやかに歩く。初夏の陽光を浴び、
新緑がまぶしい。ムシカリ(オオカメノキ)の白い花が目立つ。
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杉 |
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ムシカリも満開 |
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ブナの大木も元気に空に手を伸ばし、大きく深呼吸をしているように見える。OAPさんが、
「ここには、アシウスギがあるんや。」と言われる。枝が雪の重みで垂れ、地につくとそこから株ができ
るらしい。根元が独特の形でどっしりとしている。
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県境尾根を歩く |
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江浪峠のお地蔵さん |
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尾根には古い木の階段があり、ずいぶん前に整備されたようである。古い看板も落ちているが文字は
読めないほどになっている。
大きなブナの森を過ぎ、江浪峠への分岐に出る。付近は根曲がり竹が茂り、JMMさんの手には早や
数本のスズタケが・・・。酢みそを持って来られたらしい。一人一本ずつでも、と言われるので私の目もス
ズタケ探しに。江浪峠というこの地点は、岡山・兵庫・鳥取の3県が交わるところ。貴公子さんに言わせ
ると「三国峠」といってもいいところ。
江浪峠は、ここから笹藪をこいでいく。藪こぎに慣れているたぬきでもこの笹藪は手強い。行く手にブナ
の大木が倒れ、細い踏み跡をふさいでいる。
やまあそさんの声のする方に進むと、ぽっかりあいた空間に石仏が一体。いったいこれはいつ頃のも
のなのか、と見れば「昭和八年」と彫ってある。施主は田中佐太郎とある。やまあそさんの説明があった
が忘れてしまった。(*^_^*)
江浪峠は中央分水界の峠で、日本海側へ流れる千代川(せんだいがわ)と瀬戸内側の吉野川の源流
でもあり、しばらくは中央分水界を歩くことになる。
各々、笹藪の中を尾根にもどる。朝が早かったので空腹を覚える。時計は11時半。このさきの伐採地
で昼食にしようとやまあそさん。俄然元気が出てくる。
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ゆったりとした扇ノ山(左奥)と氷ノ山(右) |
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昼食ポイントは鳥取県側が伐採され、杉の幼木が植えられている。谷を隔ててくらますがどっしり
と大きい。
「ええ山やねぇ。」
その左に残雪の三ノ丸、氷ノ山。赤倉の頭が顔を出し、扇ノ山が長く裾野を広げる。
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スズノコが焼けました |
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JMMさんお手製の酢みそをつけて |
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それぞれ好きな場所で昼食。OAPさんJMMさんは早速スズノコをホイルに包んで焼いてくださっ
ている。焼けるのを待ちわびる面々。焼けたスズノコの皮を剥き、JMMさんお手製の酢みそでいた
だく。
「うーん、甘い!」
茹でるよりもずっとあまく野趣あふれる味にたぬきは腹鼓ならぬ舌鼓。これなら何本でもいただけそ
うだ。でも、今日は一人1本ずつ。
nanaさんから白馬のおみやげをいただき、たぬきも丹波市マークせんべいを配って新市をPR。
時計をみると、1時間ほど経っている。「そろそろ出発しよか。」 |
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東山を見ながら歩く |
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鳥取県側はずっと伐採地で展望がよい。その分、直射日光があたり暑い。ときどき爽やかな風が
吹き抜ける。 |
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くらますを真ん中に左は氷ノ山、右はちょっと顔を出した三室山 |
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昼食地からいったん下る。くらますの右奧に三室山が姿を現した。その右肩にこぶのように竹呂山。
吉川山林道のある鞍部に出る。OAPさんは以前この林道を歩いて下りられたそうだが、地図を見ると
けっこう距離がありそうだ。
登り返して1124pからも展望がいい。正面に東山がどっしりと大きい。3月に三ノ丸から見たときは
真っ白だったが・・・。
足下にはミヤマカタバミ。笹の中に遠慮がちにトクワカソウも咲いている。「踏まないようにね。」
さらに進むと古い林道があり、今は使われていない作業小屋がある。下の方で吉川山林道と合流し
ているらしい。
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若杉峠のお地蔵さん |
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若杉峠 |
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少し登って下ったところが若杉峠。江浪峠とちがってにぎやかな峠だ。お地蔵様も祠の中。お
賽銭もある。ここを北へ下れば鳥取県若桜町吉川。昔は笹藪であったらしいが、近年整備され
たらしい。しかし、人家までは遠いとある。
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オカリナに酔う |
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ブナの県境尾根 |
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峠のすぐ上にある東屋で一休み。やまあそさんのオカリナコンサートが始まる。手作りのオカリナ
の音はブナの森にぴったり。ツツドリがのどかな合いの手を入れる。
帰りを急がなければならないたぬきはここから自然歩道を下りようか、迷ったがとりあえず研究路
まで行ってみることにする。
ここからはときどき急な階段があるものの広くてさらに歩きやすい道。第3分岐点までブナの中を
気持ちよく歩く。
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ミヤマカタバミ |
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ここで二手に分かれ、我々は西のコースを歩く。トクワカソウは朝よりもたくさん咲いている。帰りの
時間を気にしつつ、結局最後までみなさんと一緒に歩くことになった。研究路から自然歩道に出ると
石畳に小さな花が咲いている。サンインシロカネソウ。写してみたが、あとで見るとほとんど焦点が
ずれている。最後まで我々を飽きさせない山だ。
駐車場にもどると、東のコースで下りた人たちはまだのようだが、一足お先に失礼する。
爽やかなブナの風に吹かれ、オカリナの音に酔った五月のいちにちだった。
やまあそさん、みなさん楽しい一日をありがとうございました。(^^)/ |
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