昨年秋に能登野から倉見へ歩いた三十三間山。やまごさんと雪の三十三間山を歩いてみようと
いうことになった。集合は倉見登山口。
家を出るときは全く雪がなかったが、舞鶴若狭道を北に向かって走っていると、綾部付近でトンネ
ルを抜けると突然路面が真っ白!「さっすが雪が多いねえ。」
除雪車が通ったあとのようだが、すぐに路面は雪に覆われている。ゆっくり50km走行。
舞鶴PAで一休み。やまごさんに電話すると、少し後を走っているよう。PAで合流して倉見へ向
かう。
国道から倉見集落への道は除雪されているが、登山口の駐車場は真っ白。積雪は20cm。雪
は小降りになり、これなら登れそうだ。
|
|
|
|
|
林道は積雪約30cm |
|
だんだん雪が深くなってきました |
|
準備を整え、さあ出発。やまごさんはワカン、我々はスノーシューをザックにくくりつけ、昨秋下りて
きた林道に入っていく。昨冬ここから登って途中でリタイヤしているやまごさんは「どこまでいけるや
ろ?」としきりにつぶやいている。「とにかく、行けるところまでいこっ!」
雪は少しずつ深くなり、登山口標識あたりまでくると30cmほどは積もっている。足跡は鹿くらいで
前日は誰も登っていないようだ。頂上まで3km、まだここから3kmもあったんかぁ(*_*)
案内板から作業道を少し歩いたところで前を歩く父たぬきが迂回している。?と思ってその地点ま
で行くと、子鹿の生々しい死体が・・・。(>_<) この大雪で行き倒れになったのか手負いの鹿だったの
か・・・。コンクリートのあるところの手前にまた子鹿が・・・。きょうだいかもしれない。
しばらく歩くと「最後の水場」。沢を渡り、ここからスノーシューを付ける。雪で登山道がわかりにくい
が木の赤テープを頼りにすれば迷うことはない。
斜面をトラバースして尾根にとりつく。スノーシューの我々は快調に登っていくがワカンのやまごさ
んはかなり沈むようだ。ツボ足ほどではないが我々のトレースを辿っても深く沈むので一歩一歩足下
を確かめながら登ってくる。いつもの3倍は体力がいるとぼやくことしきり。
北側の木を伐採した展望所からは三方五湖方面が見えるはずだが、展望は皆無。雪が積もったク
リスマスツリーのような木々が眼下に見えるだけ。
「今回も展望はあかんなあ。」
|
|
|
|
|
雪椿 |
|
クリスマスツリーのよう |
|
北側斜面が植林になると、夫婦松も近いはず・・。「夫婦松はまだ〜?」と言いながら登っていくと
ようやく見覚えのある枯れた松が目に入る。木の陰になっていないので雪が深い。ストックを差し込
むとすっぽりと沈む。
「1mは積もってるなあ。」
|
|
|
|
|
新雪踏んで |
|
樹氷の花 |
|
夫婦松からあと頂上まで1.5kmあまりはある。新雪の中を踏みしめながら登っていく。空がす
こし明るくなってきた。葉を落とした木々に雪が花のように積もってとても美しい。途中からテープ
を見失うが尾根さえはずさなければ大丈夫。
鹿の足跡が尾根を横切っている。鹿たちはこの雪の中で何を食べているのだろう。鹿のねどこ
なのか、雪の中に丸い穴が開いている。まだ新しいので昨夜のものだろう。
|
|
|
|
|
|
県境尾根直下で |
|
|
雪がキラキラすると思ったら、陽がさしている。天気快復かと喜んだが、県境尾根近くになるとガ
スが出てきた。木が雪の重みで垂れ下がり、登山道も歩きにくくなっているので、なるべく歩きや
すいところを選んで登る。
|
|
|
|
|
県境尾根に出る |
|
頂上付近 |
|
登りはじめて3時間でようやく滋賀・福井県境尾根に出る。尾根には低い木があったはずだが、
一面真っ白。丸い尾根が頂上に続いている。
時計を見るとちょうどお昼時。尾根の途中の平らなところでお昼ご飯にしようと準備を始めると、
あとからご夫婦連れが登ってこられた。我々のトレースがあったのでとても楽だったと喜んでおら
れる。ご主人はかんじき、奥さんはツボ足である。いくらトレースがあったとはいえ、ツボ足ではか
なりしんどかっただろうね。
我々を追い抜いて頂上へ向かわれたが、ここからはトレースがないのでかなり苦労しながら歩
いておられる。ラーメンを食べていると、またご夫婦連れが登ってこられる。ご主人はスノーシュー
奥さんはワカン。雪山を歩きなれた風情だ。見ていると、かなり速いペースで登って行かれ、瞬く
間に先行のご夫婦に追いつかれた。いちばん楽だったのは最後のご夫婦だなぁ。
|
|
|
|
|
ようやく頂上 |
|
ワカンをつけても・・・ |
|
|
昼食を終え、我々も山頂をめざす。距離にすればそれほどないのでトレースをたどれば楽に山頂
に到着。二組のご夫婦は雪の中でそれぞれ昼食中。
山頂にあった木の標柱が見あたらない。雪の中に埋もれてしまっているらしい。積雪は2mほど
か。やまごさんが雪の中を歩くと腰まで埋もれてしまう。低い木は雪に埋もれ山頂が広くなった感
さえする。しかし、ガスで展望は望めそうにない。周りの木々には樹氷が付いていい感じ。秋とは
全く表情がちがう。風がなくそれほど寒さを感じない。
父たぬきが無線でCQを出すと千ヶ峰のbhnさんとタイミングよく繋がる。交信が終わったのを潮
に山頂をあとにする。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
白い世界 |
|
トレースをたどる |
|
|
帰りはトレースがあるので快調そのもの。広い尾根は雪原のよう。しかし雪庇があるのでそちら
には近づかないように注意しながら下りる。天気がよければ三重ヶ嶽や武奈ヶ嶽がよく見えるだろ
うに。今回もずーっと展望はなかった。三十三間山に「またおいでよ。」ということなんだろうね。
昼食場所まで下りてきたときにご夫婦連れが1組下りてこられた。大野からだそうで我々を追い
抜いてさっさと下って行かれた。
県境尾根をずっと歩いていたかったがすぐに倉見への分岐に着く。下りは早いね。トレースを歩
いていると、ところどころ大きな穴が開いている。ワカンの穴はやまごさんの、靴のあとはツボ足の
女性のものだ。やはりワカンよりツボ足の方が深く沈んでいる。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
夫婦松から三方五湖方面を眺望する |
|
|
|
快調に下って40分で夫婦松に立つ。先行のご夫婦が入れ替わりに下りて行かれた。ガスが上
がり始め、三方五湖が姿をあらわした。その先には、鉛色の日本海。モノクロの世界だが妙に暖
かく感じるのはどうしてだろう。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
走って下りるやまごさん |
|
新旧のオ○ッセイ |
|
ちょっと慌てて下ると自分のスノーシューを踏んづけて転倒。下りは要注意!
午後になると気温が高くなり樹上から雪が落ちてくる。「ひゃー、つめたーい!」
尾根を離れ、最後の水場の前でスノーシューをはずす。靴が軽くなって歩きやすい。
林道の雪は融け始め、ゼリー状になっている。山頂から1時間半ほどで駐車場に帰着。新旧の
同じ車が並んで迎えてくれた。
雪の三十三間山は歩きごたえがあったが、スノーハイクはとても楽しかった。
またいきましょうね、やまごさん。(^^)/
|
|
|