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梅雨に入ってから、あまり雨が降らない。どこ行こう?鉢伏山でも行くかな?氷ノ山と向かい合うこ
の山は氷ノ山から何度も見ているが、登るのは今回が初めてである。
大久保に車を置き、鉢伏山に向かう。途中で出会った方々に道を尋ねると親切に教えてくださる。
「どこを歩いても登れるで。」
地形図を見るとなるほどそうだが、できるだけ最短距離を歩きたい。
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桑の実 |
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棚田 |
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棚田の向こうに氷ノ山がどっしりと大きい。
簡易舗装の道からスキー場の斜面を歩く。草いきれでムシムシとするが、陰に入ると涼しい。足下
に一輪のオダマキ。
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オダマキ |
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鉢伏高原と氷ノ山 |
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緩い斜面を登りきると鉢伏高原に出る。標高900mの高原は小学生の自然学校には適した所。
男子ばかりが宿泊所前に集合して話しを聞いている最中だった。また他の一団が高丸山方面へ登
って行く。小学生ばかりで登山者は我々だけ。
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トリアシショウマ |
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リフトの下をよじ登る |
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高原を鉢伏山に向かって歩いていると、笹の中で何かを捜している人がいる。蕗を採っているとい
う。なるほど、たくさんの蕗がある。
上空をゆったりとパラグライダーが飛んでいく。気持ちいいだろうねえ。
鉢伏山山頂から下りてくるスキーのコースを登る。しかし、急な斜面で、その上草が生い茂ってい
る。リフトの下なら急だが何とか登れそうである。踏み跡はないが下草が短いのでジグザグ登る。
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ナルコユリ |
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フタリシズカ(実際は四人) |
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よく見ると足下にはナルコユリやフタリシズカ、それにヤマジノホトトギス。但しこれは葉っぱだけ。
日陰がないので暑いが、立ち止まると涼しい風が頬をなでる。
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鉢伏山から隣のピークへ向かう |
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鉢伏山 |
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鉢伏高原から一時間ほどで鉢伏山に到着。東隣のピークへ行ってみる。山腹を巻いた道から祠
の横を通り石のゴロゴロした山頂に出る。何か宗教的な感じがする。無線機から床尾山にいるTQ
Fさんの声がするので、父たぬきがコールして情報交換している。
鉢伏山に戻ると、ちょうど小学生の一団が到着したところだった。整列して話しを聞いた後、グル
ープ別に記念撮影。この暑さではバテている子も多いだろう。山登りはしんどいという思い出だけ
が残らないことを祈りたい。
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鉢伏山から下る |
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オオバギボウシ |
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お茶だけ飲んで、高丸山へ向かう。鉢伏高原を取り巻く尾根のほとんどは木がないので、稜線に
は白い道が続いている。真夏にここを歩くのはしんどいがまだ辛抱できる暑さだ。
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高丸山三角点 |
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階段を下りると小代越え |
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よく踏まれ、広くなった尾根道は歩きやすいようでちょっと歩きにくいところもある。西に青が丸、仏
の尾、そしてその向こうに扇ノ山を見ながら高丸山に着く。頂上は低い木があるだけ。三角点は少し
離れた笹の中にあった。
少し早いがここでお昼にする。
高丸山から下った鞍部が小代越え。小学生の登山はここから鉢伏へ行くことが多いので、その先
は登山道に草が残っている。
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小代越え近くから高丸山越しに鉢伏山を望む |
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鉢伏高原と大久保 |
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草原のようななだらかな稜線を歩き、下ると大久保からの登山道が合流している。一昨年の夏、
この道を登り、氷ノ山へ歩いた。その時にホードー杉に寄れなかったので、いつか、と思っていた
が、ようやく念願が叶うこととなった。
暑いときの大平の頭への急登は、しんどさ倍増。しかし、ここを登りきればホードー杉も近い。
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ブナの森の中をホードー杉へ歩く |
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ブナの実 |
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登りきり尾根が緩やかになるとホードー杉への案内板がある。ホードー杉まで500m。ブナの森
を歩く。父たぬきは
「やっと山へ来たという感じがする。」とうれしそうに呟く。鉢伏高原もスキー場ができる前は、ブナ
の広大な森だったんだろうな。
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ホードー杉(根元) |
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ホードー杉(上部) |
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谷を少し歩くと少し高くなったところに杉の巨木が・・・。
「あった!」
ようやく会えたね。
兵庫県教育委員会作成の案内板がある。樹齢500年。樹勢は現在も旺盛である、とあるが、いくつ
かに分かれた幹の一つが折れている。ホードーとは、この地方の方言で「ホードエー」(特別に大き
い)という意味らしい。
じっとその前にたたずむと何かしら心に伝わるものがある。樹の精か、山の霊気か・・・。幾多の風
雪にじっと耐え、静かに生きるホードー杉のように私も生きていきたい。
ホードー杉から来た道を歩き、大久保へ下りていく。もうすぐ大久保の集落、というときに突如雷鳴。
早めに下りてきて正解だったね。
車に戻り、乗り込んだ途端、大粒の雨がフロントガラスを叩いた。
帰りに、関宮温泉、万灯の湯に寄ってみる。女湯は「氷ノ山の湯」、男湯は「鉢伏山の湯」と命名さ
れている。今日の山歩きの締めくくりとしてはこれ以上のところはないね。(^^)
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