|
ペンギンさんのお友だちのHさんから丹波の山を歩きたい、という連絡をいただく。Hさんのご友
人のSさん、Mさんの3人で来られることに・・・。Sさんは春日町黒井にご縁があり、Hさんは氷上
町にご親戚があるという、丹波に縁の方々である。
どこをご案内しようか、と思いめぐらし、春日町の山なら三尾山がいいだろうと、コースに三尾山
を入れてみる。三尾山だけではおもしろくないので、瓶割峠から黒頭峰へ中央分水界を歩き、佐
仲峠から三尾山へ、というコースに決める。
休日出勤の代休日、黒井駅にHさんたちが予定通りの電車で下りてこられる。初対面のごあい
さつをし、早速登山口の国領に向かう。
3人は某大学山岳会のOBで先輩後輩の関係とか。山のベテランの方ばかり。Mさんは四国霊
場を歩いて回っておられるという。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
登山口へ |
|
サラサドウダンが揺れる |
|
|
国領温泉近くの広場の駐車場に車を停めさせていただく。ここは以前ペンギンさんたちと瓶割
峠から向山まで歩いてときに停めたところだ。平日なのでグランドゴルフをしている人もいない。
たんぼ道を歩いていると、田の畦で休んでいる人が「どこまで?」と声をかけてくださる。三尾
山までと応えると、「登山口がちがうで。」 瓶割峠から歩くことを話すと「元気やなあ。」と笑って
おられた。
瓶割峠の登山口付近は堰堤工事に引き続き、道路の造成工事が行われている。瓶割峠への
取り付きはわかるだろうか。橋のそばに雲海の径の標柱があり、それを見ていると工事関係の
軽トラが通りかかり、運転されている方から「瓶割峠への道は残っています。」と聞き、一安心。
しかし、登山道の取り付き付近は工事で様変わりし、初めての人にはわかりにくくなってしまっ
ている。
瓶割峠への道は倒木などが伐られ、整備された跡が伺える。一昨年の台風の跡は今も残って
いて、大きな木が何本も倒れている。ふと顔を上げると、かわいいサラサドウダンの花が揺れて
いる。コバノミツバツツジは終わり、花がない時だけに、こんな花に出会えるととてもうれしいもの
だ。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
瓶割峠(西) |
|
瓶割峠(東) |
|
|
峠の少し下にある大師堂跡は西側が少し伐採され明るくなっている。瓦が前よりのたくさん
落ちているように思ったが、掘り出したものだろうか?
国領から40分で瓶割峠に着く。氷上高年低山会の立派な看板が立ち、瓶割峠(西)とある。
ピークを一つ越えたところにもう一つの瓶割峠があるので、「西」という表示があるのだ。
瓶割峠からは分水界の径を歩く。テープが付けられ、整備された道だ。東の瓶割峠へはほ
んの数分で到着する。
西は古い峠で、東の方は後で作られたものだそうだ。それに関わった人たちなのだろう、名
前の彫られた石碑が並んでいる。篠山側には道が続いているが、春日側は消失しているの
か踏み跡さえ見いだせない。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
奧坪山 |
|
黒頭峰の登り |
|
|
さらに尾根を東へ進む。小さなピークをアップダウンしながら歩いていくと554ピークに着く。
このピークは奧坪山と標識が立ち、山頂と言えないような平たさである。実はここから瓶割峠
へ向かうつもりが、南西へ向かわず北西へ下りたために瓶割峠へたどりつけなかったことが
ある。今なら地図読みも少し上達したので誤ることはないのだが・・・。そんなことを思い出し
ながら少し休憩した後、黒頭峰へ向かう。
黒頭峰は遠くから見ると丸いいい形の山だが、そういう山は登ると急登である。譲葉山もそ
うだし、市島・福知山界の荒木山もそうだった。落ち葉で滑りやすくさらに登りにくい。それぞ
れ登りやすいところを木に掴まりながら登っていく。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
黒頭峰山頂にて |
|
佐仲峠 |
|
|
瓶割峠から1時間あまりで黒頭峰(くろずほう・くろつぼ 620.6m 二等三角点 点名
黒頭山)山頂到着。木々に囲まれた狭い山頂からは三尾山が少し見えるだけ。11時半に
なろうとしているので、ここで昼食とする。Hさんからデコポンをいただく。Sさんが「でこぼこ
、でこぼこ」と我々を笑わせてくださる。みなさんの山談義は聞いていてとても楽しい。年月
を重ねてこそできる話なのかもしれない。
片づけかけた頃、夏栗山方面から単独男性が来られる。いろいろ話していると、同じ町内
の方で、共通の知人もある。世間は狭いものだ。
お昼ご飯を食べておられる男性にあいさつをし山頂を後にする。黒頭峰からの下りは激下
り。滑らないように慎重に歩く。
夏栗山への分岐を過ぎると平坦な道。木の間から三尾山がそそり立っている。ずいぶん
登り返さないといけないなあ。
ほどなく佐仲峠に下りたつ。ここにも単独男性。佐仲ダムから春日町側へ歩き、引き返し
てきて、これからどうしようかと思案中とのこと。三尾山なら展望がいいと勧める。
佐仲峠のお地蔵様も、「今日は賑やかやなあ。」と微笑んでおられるように見える。新しい
看板ができたりして、峠の雰囲気が少し変わっている。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
若葉のシャワー |
|
大きなシャクナゲの花 |
|
|
峠からすぐのところはモミジの木の広場。私が密かにそう呼んでいるところは若葉のシ
ャワー。「いいとこやなあ。」 いつ来てもそう思う。と、緑の中にピンク色が目に入る。小
走りで近寄ると、「やっぱり、シャクナゲ!。」
なぜか1本だけシャクナゲがあり、花が二房。それにとても大きな花。花に詳しいSさん
もしきりに感心し、一眼レフデジカメを取り出して撮影される。
「ホンシャクナゲにしては大きすぎるなあ。」などと言いながら、しばらくその美しさに見と
れる。
三尾山のこのコースは急登。下りには何度か使ったことがあるが登るのはたぶん初め
て。Mさんに四国霊場巡りの話をいろいろ伺いながら登っているといつのまにか、覗き岩
方面への分岐に着く。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
奧坪山(左) 譲葉山(右) |
|
|
|
久しぶりの三尾山、しかし今日は霞んで遠望はきかない。先ほど歩いてきた瓶割峠から
奧坪山、黒頭峰の緑が鮮やか。三国岳、千ヶ峰、笠形山のシルエットがなんとか確認でき
る。
佐仲峠で出会った男性もすぐあとから登ってこられる。
せっかく遠くから来ていただいたのに、霞んでいて残念。記念写真を撮り、下山にかかる。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
前三尾から三嶽方面 |
|
|
|
当初は佐仲峠へ引き返すつもりだったが、東峰にも寄っていただきたかったので中山登山
口へ下りることにする。
本峰北側のヒカゲツツジはすでに花をすんでいるが、まだ木の下に花柄が残っている。1週
間前ならまだ花が残っていたかもしれない。
本峰から10分あまりで前三尾(東峰)。北、東、西方向の展望がすばらしい。が、やはり今
日は霞んでいる。主峰三嶽を中心にした、多紀アルプスの山々も大路の谷の向こうに霞む。
眼下には、山腹を舞鶴若狭道が帯のように横切り、田植えのすんだ長方形の田が並ぶ。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
前三尾から下る |
|
一輪だけ |
|
|
前三尾から中山登山口へ谷を下る。咲き残りのヒカゲツツジが一輪、ずいぶん傷んでいる。
また来年会おうね。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
ウスギヨウラクが揺れる |
|
|
|
植林の谷を下っているとかわいいウスギヨウラクが風に揺れている。軽やかな足運びの
Mさんのあとについて下りる。タニウツギがピンクの花を咲かせ、山は初夏の装い。
2時過ぎ、中山登山口到着。
高速の高架下に置いた折りたたみ自転車で国領に戻る。高速道路の側道が最短だが、
三尾山の山麓を走る道はアップダウンがある。
国領に置いた車に自転車を積み、中山登山口へ戻る。中山で待ってもらっているみなさ
んを乗せ、国領温泉に向かう。
みなさんとは国領温泉でお別れする。山の大先輩とご一緒しさまざまなことを学ばせても
らった一日だった。
また丹波へお越しくださいね。(^^)/
|
|
|
|
|
|
|