このところ暖かく、一日でいろいろな花が開花した。職場から毎日眺めている五大山北斜面
にはタムシバの白が目立つようになった。
タムシバと言えば、三尾山。ヒカゲツツジの開花の様子も見てみたかったので一人で登るこ
とにする。
三尾山に近づくと斜面が白い。昨年はいつ咲いたかわからないほどだったが、今年はたくさ
ん咲いている。タムシバの花が多い年は豊作だと聞いたことがあるが、今年はどうだろう?
|
|
|
|
|
|
これから歩く尾根と三尾山の東峰(前三尾) |
|
|
車を中山登山口の舞若道高架下に置き、鏡峠をめざす。中山の正覚寺付近から見上げると
これから歩く尾根が見える。こちらの斜面にもタムシバが白い。早や、水が張られた田んぼで
は蛙たちが暖かい春を喜んでいるのか、コロコロと心地よさそうに歌っている。工場のそばの
林道の猪柵を開け(開けたら必ず閉めましょう)、改修まもない中山新池を横に見ながら林道
を歩いていく。
台風で以前より荒れた林道の終点が鏡峠への登り口である。鋸山から栗柄へ歩いたとき
ここから登ったが、久しぶりに来てみると以前よりも歩きやすくなっている。
最近歩いた人があるのか、シカの足跡とともにまだ新しい靴跡も残っている。
|
|
|
|
|
鏡峠直下の不動明王さん |
|
クイズ:なんの花でしょう?花はかわいいですが臭いが。 |
|
うぐいすの声を聞きながらつづら折れに歩いていく。峠直下の不動明王は、北の方を見下ろ
すように立っている。お不動さんからすぐ上が鏡峠(425m)。
ここからは篠山・丹波市界、中央分水界でもある。市界尾根を西に歩く。最近整備されたの
だろうか、歩きやすくなっている。
丹波の春の山を歩いていると必ず匂ってくる臭い・・・。ヒサカキが満開だ。よく見るとかわい
い花。
笹が出ているところもあるが、概ね歩きやすい道。南には夏栗山が木の間に見え隠れして
いる。
2年半くらい前に佐仲ダムから三尾山にteihaiMLの無線オフをしたが、あのときは天気が悪
く全く展望がなかったが、今日は霞んでいるものの天気がいいので気持ちがいい。
|
|
|
こんないい道も・・(市界尾根) |
|
広い尾根やなだらかな道を歩き、いったん下ると岩の尾根となる。岩の上に出ると展望が広
がり、斜面にはタムシバ。小さな岩のピークを上り下りし、三尾山も姿を現した。
岩の尾根にはヒカゲツツジが多くなってきたが、まだ蕾は小さい。咲くのはまだ先やなあ。
|
|
|
|
|
|
ようやく三尾山が姿を現す |
|
|
覗岩を越え、岩の尾根を歩いていて、ふと思い出した。
「あれ?サングラスは?」帽子につけて歩いていたことをすっかり忘れていた。鏡峠の前後で落
としたらしい。まだ買ったばかりなので、惜しかったがあきらめることに・・・。落としたことより、落
としたことで山のゴミを作ってしまったことの方が悔やまれる。
|
|
|
|
|
椿もうれしそう |
|
歩いてきた尾根 |
|
|
満開の馬酔木や椿に見とれ、少し高いピークで歩いてきた尾根を振り返りながら気持ちよく歩く。
佐仲峠への分岐には立派な近畿自然歩道の道標が設置され、これまであった看板が放ってある。
そのため、東中バス停への案内板はあらぬ方を向いていたので置き直しておく。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
三尾山頂から、左夏栗山、右黒頭峰 |
|
|
山頂直下でご夫婦連れに出会う。これから鋸山の方へ向かわれるという。道案内を少ししてお別
れする。山頂に着くと、男女4人のグループが鏡峠へ向けて出発されるところだった。下りて行かれ
たあと、サングラスのことを思い出す。
しばらくは一人だけの山頂。小腹が空いたのでサンドイッチを食べながら展望を楽しむ。先日、波
賀尾岳から三尾山を見たが、今日は反対に波賀尾岳を見る。白髪、松尾山をバックに夏栗、黒頭峰
の間に顔を出している。
|
|
|
|
|
|
譲葉山から向山連山(山頂から西を望む) |
|
|
|
遠望はきかないが、ぐるーっと360度の展望はいいなあ。走行している間に中山側からご夫婦が
来られる。芦屋から下見に来られたようだ。早速無線用名刺をお渡ししてホームページのPRをする。
佐仲側から単独男性も登ってこられたのでその方にも渡すと、「みていますよ。」とのこと。やまぼう
しさんのHPの地図を持っておられた。
山を見ながら話しをしていると、佐仲側からご夫婦が来られ、続いて中山側から男性4人グループ。
さすがに三尾山は人気の山やね。4人連れの方々は福知山から来られたようで、荒木山や親不知
の情報を少し聞くことができた。
無線でteihai各局をコールすると、岩屋山のJJ3BHNさん、大たわから小金ヶ岳への途中のJN3
VXI(GORYU)さんと繋がり、しばらく交信する。
おにぎりを食べ、12時のサイレンを合図に下山にかかる。城跡特有の急な段を下り、ヒカゲツツジ
の道を歩く。まだヒカゲツツジは咲いていないが、暖かい陽ざしの中で開花の日を待っている。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
もう少しで開花 |
|
東峰のやれやれ地蔵尊 |
|
西峰と東峰の鞍部から登山道は下りているが、前三尾と書かれた看板に導かれて立ち寄ってみ
る。整備された道を行くと「やれやれ地蔵尊」がある。地蔵尊と書いてあるが、弘法大師さんだ。昔
からここにあったものなのだろうか?
前三尾は以前は東峰と呼ばれていた。木が切り払われ展望が格段によくなっている。西から東
にかけて270度の展望、というところか。南には先ほど歩いてきた尾根も見える。三尾山本峰より
も眺望がいいくらいだ。
先ほど山頂でお別れしたご夫妻はどのあたりを歩いておられるかなぁ?
|
|
|
|
|
|
東峰(前三尾)から北の展望 |
|
|
|
東峰から東の展望(中央 三嶽、右 鋸山) |
|
東には大路の谷の向こうに西ヶ嶽、三嶽が重なり、その前方には特徴のある鋸山の山容。斜面
には白いタムシバ。いつまで見ていても飽きない風景だ。
|
|
|
|
|
花火のようなショウジョウバカマ |
|
キブシ |
|
来た道を少し戻り、鞍部から中山登山口への道を下りる。親子連れが汗をかきながら登ってこら
れた。「もう少しですからね、がんばって!」
谷に下り、小屋の前まで来ると、登山道に花火のようなショウジョウバカマが開いている。植林
の中を歩いて、こんな花に出会うととてもうれしいものだ。
登山口近くにはキブシも小さな花を開いている。どんな小さな命も春を謳歌している。 |
|
|
中山登山口近くのタムシバ |
|
もうすぐ車、というところで尾根では出会うことができなかったタムシバにやっと会えた。タムシバ
は青空に精一杯手を伸ばしている。
丹波は今まさに春、ヒカゲツツジももうすぐ咲きますよ。
|
|
|
|