快晴の 五台山 に憩う
兵庫 丹波


香良から五台山を望む

 昨日は一日雪が降ったりやんだりの寒い天候だったが、一夜明けて今日は快晴。一人で香良へ向かう。
 岩瀧寺に車を置き、身支度をして登り始める。振り返ると水山と西に傾いたお月さん。気温は零下。岩瀧寺
へ上がってみる。年末の雪が屋根の下に残っている。境内は静まりかえり、空気は澄み切っている。子どもの
頃、猿のいる小屋があったところには小さな築山が作られ、野草や木が植えてある。四国88ヶ所お砂踏み場
の前を通り独鈷の滝まで歩く。
水山とお月さん 岩瀧寺

 滝の流れを左に見ながらお不動さんへの階段を登り、お不動さんに今年一年無病息災をお願いする。あと
は、いつものとおり、藤の目渓谷から五台山をめざす。
独鈷の滝 明るい山頂

 ゆっくり歩いてお日さまいっぱいの山頂に着く。誰もいない、一番乗り。
 昨年1月には雪がたくさんあったが、小峠からは1〜2p、山頂でも吹きだまりに10cmほどあるものの5p
ほど。日向は溶けて土が出ている。
 天気は快晴、無風。天気がよすぎて南の方は霞んでいる。真っ先に氷の山を確認する。粟鹿峰の左に頭に
雪を乗せ、氷の山が白い帯のように横たわっている。三の丸のブナも深い雪に覆われてることだろう。双眼鏡
で見てみると、古千本が雪の中に点々と確認できる。登ってる人がいるんだろうなあ。
 粟鹿峰は頂上付近を白くお化粧し、どっしりと座っている。双眼鏡の中を色鮮やかなものが横切る。あれ?
岩屋山から飛び立ったパラグライダーだ。天気がいいのでたくさんのパラが飛んでいる。白い山々を眺めなが
らのフライトは気持ちいいだろうな。
どっしりとした粟鹿峰 白い氷ノ山(中央)

 北には、三岳山、赤石ヶ岳、大江山。
北に 三岳山(写真中央) 大江山(右)

 西には三国岳、雪で白い市原登山道の千が峰。南には、昨年11月に歩いた鷹取山から愛宕山五大山、
そして石生城山へ続く分水界の山並みが長く尾を引いている。
竜ヶ岳の頭の上に千ヶ峰 三国岳(右台形の山)が峰(左奥)
 ノートに記帳していると、単独の男性。そのあとも次々と登ってこられる。すべて香良側からだ。
 天気がいいので、景色を眺めながらゆっくりとしていると、いつのまにか12時になろうとしていた。単独の男
性に話しかけると、千が峰愛好会の方だった。お互いの共通の知人や山のことで盛り上がる。
 山頂に着いてからいつのまにか2時間が経とうとしている。来た道を下りる。
毘沙門天
 帰りに、岩瀧寺の近くにあるある毘沙門天に寄ってみる。付近には、昔建物でもあったのか、平坦なところや
石垣が残っている。毘沙門天はまだ新しい祠の奥にある岩の中にあったが、暗くてよくわからない。祠の前に
「西岩山、香良城趾」という案内板が立っている。西岩山は香良病院の裏の岩山だが、その頂上にお城があっ
たのだろうか。ぜひ、登って確かめたいところだ。帰りに実家に寄る。香良城趾のことを尋ねたが、香良生まれ
の父母もあまり知らないようだ。
 母が子どもの頃には、五台山には牛が放牧してあり、学校帰りには牛が点々と見えたこと、鷹取山の北側斜
面の急登に植林をしたこと、鷹取山と小野寺山の鞍部の美和側に栗の木があり朝暗いうちから栗拾いに行っ
たことなどを話してくれた。放牧してあった頃の五台山を今の姿からは想像できないが、のんびりした時代だっ
たにちがいない。
 
行った日 04 1/12(日)
行った人 たぬき単独
山行タイム 岩瀧寺駐車場9:10〜山頂10:25−12:20〜
お不動さん13:00